ロボット実装モデル構築推進タスクフォースってなんぞね?  後編

ロボット実装モデル構築推進タスクフォースってなんぞね?  前編

前編に引き続き後編です!

第四回より

 

ロボットの機能は自動化と自在化の2つに分けられる。自動化は人間の代わりに、危険作業、繰り返し作業など人間がやりたくないことを行うもの。高い信頼性が求められる作業もあてはまる。それに対して自在化は、人間拡張 にあたり、人間がやりたいことを支援する技術。マズローの欲求 5 段階説の 上の方にあたるもの。すなわち、自己実現、表現、コミュニケーション、社 会的承認を満たすもの。

→ふーん、随分とロボットを高尚なものとした議論ですね。ロボットをちょっと開発した程度で人類なんて、世界なんて変えれないと思んですけどね。

 

人間拡張工学を新たなテクノロジーとして進めるにあたり、ロボットと同様

に、サイボーグはキーワードが与えるインパクトが強すぎて、考えが身体に

向いてしまう。環境側からのアプローチも重要。移動、インフラとの連携や、

学術機関と大企業とのスタートアップ育成が必要。行政に関しては、オープ

ンなコミュニティの構築、地域、サンドボックス制度などの試験的運用が必

要。また、データの標準化や業界団体の設置、保険との連携も必要。

→サイボーグ化いいじゃないですか。コンタクトレンズを入れたり、ペースメーカー埋め込みとかもサイボーグの第一歩だし、程度問題じゃないの。

 

第五回より

 

日本は、産業用ロボットでここ何十年トップを走ってきた。単にモノを作って

トップを走ったのではなく、高速化や、コスト競争力もあり、ビジョンやAIIoTとの連携も始まっている。実用段階に近いレベルに来ている。機構学的なものや軽量化、柔らかいものへの防振制御、各社レベルが上がってきている。とりまとめには、こうした売れている背景も記載してほしい。

→そういう慢心が足元救われるし、産ロボとその他ロボットを一緒に語るんじゃないってば。ガラケーに強くてもスマホでは負けるわけで。ガソリン車に強くても電気じゃ負けるかもだし、産ロボが強いことはアドバンテージじゃない。

 

・今、AIIoT、そして5Gの導入でロボットの遠隔操作が重要になってきてい る。働き方自身も変わってくる。如何にして、マニュピレーション、AI、ネッ トワークをうまく結びつけるかが大事。その部分を強調してほしい。

→この部分何もできてないからね・・・・

・この領域はいずれもハードウェアに関わることなので、市場に出した瞬間にコ

ピーされる可能性がある。そうすると価格競争に陥り、労働力の安い国・地域に

やられてしまう。長期的観点では、ロボットに本当に求められるのはAIではない

か。自律するロボットとして、本体に知能を直接入れるという考えと、知能はク

ラウドにおいてロボットをデバイスとして使うという考えもある。知能そのものがロボットに乗っていると、安全面でも有効だが、それはまだできていない。

CPU,GPUのプロセス能力が足りていない。本来、日本の電子企業が得意なところだが、今はアメリカの会社がナンバーワン。そういったところを含めて総合的にやっていけば、まだまだ日本は長期的に勝てる術はある。

→「AIではないか」ではなく、AI!だし、ソフトウェアです!!「日本は長期的に勝てる術はある」長期ではそうかもですが、現状ぼろ負け。どうすんの?

 

・ロボットのハードウェアのみにフォーカスをあてるのではなく、トータルのシステムとして考えたときに何が求められるか、技術要素を抽出していく必要。OS も、日本はリアルタイムOSが得意だったが、今はアメリカのROSが主流。OSも本来、日本が得意な部分。そこも含めて取り組んでいければと考える。

→日本がOSを得意って思っているのは、お前だけだ!と言いたくなります。この論法で言うと、「そもそも、日本にはゼロ戦という優秀な戦闘機があり、米国から戦闘機を買わなくても国防を維持できるはずである」とも。まずは、負けを認める、オール日本みたいな馬鹿な思想も捨てる。バリューチェーンで勝ちに行く。と思考を改めてほしい。国の委員様なのだし。

 

1980年をロボット元年とする、産業用ロボットの成功体験に固執せず、40年経過し周回遅れとなっていることが多々見受けられるので、初心にかえって世界に学んで、日本の 得意分野を生かしながら捲土重来するようなことをやっていきたい。統合サイエンスがロボティクスの本質と言われているが、エコシステムの観点でそこに 取り組んでほしい。

→やんわりだけど、厳しい本質なご意見。こういう委員様もいるのはうれしい。

 

第六回より

 

〇日本で一番大事なのは、個別の企業、大学がやってきたことを日本の総力にい

かに変換していくかという点。日本人はやはり自分の企業、組織のロイヤリティ

が先で、そこを超えていくことが難しいところ。今回の取り纏めでは、その点に

ついて文言をたくさん入れていただいている。企業、大学、研究者のみなさんに

とって、日本の持っているロボットに関する英知を結集するチャンス。非常に大

事なポイントをまとめていただいた。その点を強調していってほしい。産業界も

協力していく。

→「日本の総力」みたいな根性論は非常にいやですよね、具体性が無さ過ぎて。ここで言うまたは、この議論の範囲って何だったでしょうか。日本って?日本国?日本人?日本がベースにある企業?日本にある外国の企業を含むすべての企業?日本の大学はそこで学ぶ学生のほとんどが中国人でも?改めて、そこのスコープが決まってない議論だったんだなと感じるです。まぁ、省庁主催なので、税金を取れる範囲ってことなのかもですが。

 

〇ロボット工業会では、これまで、産業用ロボットの統計を提示しているが、産業用ロボットの統計が長く、サービスロボットについては範囲も広く、全ての数字を捕捉できていない。物流の面でいえば、AGVについては産業車両協会で捕捉 しているものの、今後、家庭用ロボット、手術用ロボット、搭乗型ロボットなど きちんと統計を取れる体制が整えられるようになると、実際のロボット産業が どれだけ伸びてきているかが目に見えてわかるようになる。

→まぁ、結局は、日本でいうところの「ロボット」って産業用ロボットですよね。誰もそれ以外に注目してないので、統計もないし、要らない。統計しても、見えないくらいの微々たる数字だし。産業用ロボットでないものを、「サービスロボット」という一言で整理するのも大分無理があります。が、今のところいい言葉がない。

 

AIの立場からこの会議に参加してきたが、いろいろな技術が、アカデミアから生まれつつあり、ぜひ、社会実装させていきたい。大学の研究は、ぱっと見て分 かりづらい基礎研究が多い。企業の方に分かってもらう努力をすべきと言ったが、それでも、おもちゃのように見えるかもしれない。それでも温かい目で見てほしい。大学の技術が実際に利用できる場面があると思う。スタートアップの企業と一緒に研究を行っているが、スタートアップや大きな企業との連携も大学の中で広げて行ければよいと思う。

→仕方ない。要素技術ってそういう宿命。逆に、社会実装やビジネスを拘りしすぎたら、良い研究ができないのでは?

 

〇デジタルトランスフォーメーションと言われてから数年が経過したが、日本 はデジタルの初期のところでビハインドを負ったと言われている。ロボットに 関しては、決してデジタルだけで動くものではない。

→誰の発言かはわからないですが、もし、この方がロボット企業の方なら、将来ない気がします。その思想で、過去すべて負けてきた。

 

〇日本は技術立国日本として、何かを輸出していかないといけない国。かつては 自動車や電化製品などがあったが、今は、現地生産となっている。次は何かといったところで、ロボット化された日本式ものづくりの現場の輸出が大事ではないかと思っている。それを長期間将来にわたって維持するには、国内で最先端の技術を研究していないといけない。そういう意味では、「世界の先端試作工場」 を日本が担うということがあってもいいのではないか。ロボット化された日本 式ものづくり現場の世界の成長点と、世界の先端試作工場としての日本という 観点で意見を言わせてほしい。

→何かを輸出してないといけない国までは同意。「世界の先端試作工場」を目指すというのも賛成。ただ、深セン行ってこの発言しているかが疑問。深センに1週間いって、現地に試作の工場見てきたら、この悠長な発言はない。メーカー系のおじさまで、「GAFAGAFA!!」って、言う人がいますが、そこよりも、中国、深センだろと思います。もう、モノづくりで負けていると言っていいのではないでしょうか、日本vs中国で。

 

そして、「ロボットによる社会変革推進会議 報告書」がまとまる!

 

そして、こちらに、この数か月に渡る有識者多数による大激論が終わり、報告書が発行されるのであった。

 

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/20190724_report.html

 

あれ、先の「ロボットを取り巻く環境変化等について」と内容があまり変わらないのでは・・?とお思いの皆さま、正解です。なんと、報告書の1115p部分以外は同じ。この4pにすべてが集約されているのです。

 

実際、この4Pを読んでみましょう。

いやぁ、特に感想無し。以上。終了です。

この曖昧模糊、五里霧中な表現こそが霞が関文学。

(霞が関文学とは?https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190624/k10011966551000.html

 

これが国家の進め方なり

 

ちゃんとやった、ちゃんと検討をしたが重要。内容はどうでもいい。内容は先に決まっている。あくまでも儀式。総意とするための進め方だったのですね。本当に勉強になります。

それが、先のコラムに出てくる「「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」を立ち上げ」につながったわけです。

 

まとめ

 

「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」はまったくいまのところ否定するものではないです。いいものに仕上がってくれればそれはうれしいです。この前後半のコラムを通じて気になったのが、危機感の欠如ではないでしょうか。まだまだ世界でみればGDP3位。しかし、全然豊かに感じないですよね。しかも、日本が輸出立国とするなら、最終製品でとくに先端分野で勝っている感じがしない。とにかく国なんて信用せず、おのれの力で生き抜くだけ!