【エンジニアのキャリア形成】スキルシートに現れない昇給ポイントは「チーム貢献スキル」だった。#iコンピテンシーディクショナリー

今回は、人材マネジメントサービス「TrueColors」を提供する株式会社YAZの田中康之さんをインタビューさせていただきました。
田中さんは開発会社を20年経営するなかで「エンジニア育成」に向き合い「キャリアの見える化」の重要性を説いています。

これからエンジニアデビューする方も、あらかじめ知っておくことで、充実したエンジニアライフを送れるかと思います。

■エンジニアはどこで躓きキャリアを崩してしまうのか?

若い頃のエンジニアはスキル習得や新しい挑戦への熱意があるのですが、経験を積むうちにそれらのことが面倒になり、好きな仕事だけやっていれば良いという考え方に陥りがちです。

20代後半になると「一人前のエンジニア」の自負が芽生え、「好条件のところに転職しよう」という気迷いが起こります。
最初のうちにはそれでいいのですが、転職を繰り返すうちに、上記のマインドセットに陥り、キャリアが横滑りするようになります。

40代になって気づけば、「自分の居場所がないのかな」と不安になります。
なんらかの役職があてがわれていれば、まだその役職に対する期待値に応えようというマインドでキャリアを育てることができるのですが、「職人プログラマー」でいたい方は、なかなか自分の立ち位置が見えてきません。


この問題を解決するのが「キャリアの見える化」です。

そのために使うのが「i コンピテンシ ディクショナリ(iCD)」というもので、
IT業種のタスクとスキルを2万項目にわけて辞書のように参照できます。

これにより、スキルシートや役職などには現れなかった「自分ならではの役割」が見えてきます。
それをチーム貢献に注げば、チームから感謝され、組織からの評価を得ることができるのです。

■「満足」から「充実」へ

自分軸でキャリア形成を試みるのは若いうちは良いのですが、
年齢とともに年収をあげるには、経営(チーム)の貢献は不可欠になります。

「得意なことだけ伸ばせば良い」というのは若いうちなら通用します。
チームに求められることは、自分のやりたくない事も多いものです。

他のメンバーが不得意なことや、やりたくないことを、自ら買って出ることで「チーム貢献」ができます。
チームが喜び、チームに感謝されると「充実感」が生まれます。

このように「自己満足」から「充実感」に気づくと、今までとは違った「成長意欲」が生まれてくるのです。

■エンジニアは「傾聴力」

YAZが採用で求める人物像に「相手に興味がある人」というのがあります。

お客さんに興味を持つことでコミュニケーションも円滑になり、クライアントのビジネスに興味を持つことで、仕様書で見えてこなかった行間を埋めることができます。

田中さんは「傾聴力」がエンジニアにとって大切だと言います。
相手を受け入れることで、相手の課題に向き合い、解決に結びつきます。

前述の「チームに求められていること」を「汲み取る力」というにも通じているかもしれません。

■キャリア育成の「羅針盤」を持とう

職人プログラマーの方は、その組織内での「出世」を求めているわけではないかもしれません。
ただ、何らかの「充実感」を得たいという気持ちはあると思います。

組織の中での「役割」は、役職やポジション以外で、言葉にすらなっていないことがたくさんあります。
そのような埋もれた「役割」を掘り起こすことで、各プレイヤー一人一人にとって色々なチーム貢献の仕方が見えてきます。


エンジニア各一人一人が「スキルの見える化」することにより、チーム全体の総合分析もできます。
その上で、今後、自分がどうすべきかを決めマイルストーンを立てることで、チームも個々のプレイヤーも共に成長することができるのです。

■人材マネジメントサービス「TrueColors」(iCD準拠システムに認定) https://true-colors.me/web