これがコロナ時代のニューノーマルだ!飲食関係ロボット10選
緊急事態宣言解除!休業要請全面解除!移動自粛解除!東京アラートも解除!解除解除で皆さん打ち上げ楽しんでいますか!?いやいや、コロナ第2波の足音が迫っている中、なかなかお客さんが戻ってこなくて飲食店の方々も困っています。
今回のコロナショックで最も打撃を受けた業種の一つといえる飲食業。このままお客さんが戻ってくるのを待っていていいのでしょうか。答えは否!自粛期間中に変わった消費者の意識はなかなか戻ってきません。これから訪れるニューノーマルな世の中のニーズに対応すべく、ロボットの活用を検討してはいかがでしょうか。「HCJ2020直前!!調理ロボット10選」にて調理ロボットを取り上げましたが、まだまだネタ入荷してます。今回は調理だけでなく様々な飲食関係のロボットをお届けします。
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ラーメン自販機でうぃっす!Yo-Kai Express
サンフランシスコのYo-Kai Express社が手掛けるラーメン自動販売機はテスラ社やネットフリックス社の拠点などに導入されて話題となりました。社名の由来はいつでもどこでも現れる妖怪のように、いつでもどこでも人々を楽しませたいからだそうです。一杯のラーメンが20ドルほどのアメリカで、11〜12ドルで本格的なラーメンが楽しめることで評判を呼び、企業内以外にもサンフランシスコ・ダウンタウンの総合娯楽施設メトレオンのフードコートなどで楽しめるそうです。
日本ではソフトバンクが出資を検討したことで注目されましたが、NewsPicsの記事によると出資を断念したようですね。
https://newspicks.com/news/4911920/body/
ラーメンはコロナ自粛期間中にお取り寄せやテイクアウト、デリバリーなど様々な注文方法が身近になりましたし、コンビニラーメンのレベルも高いですし、そもそもラーメン屋の多い日本では賢明な判断かもしれませんね。
ソフトバンクも出資の配膳ロボットPenny
2019年12月に渋谷の東急プラザにオープンしたロボットカフェ「Pepper PARLOR(ペッパーパーラー)」ではPepperだけでなく、配膳を行うロボットを目にすることができます。これはソフトバンクも出資する米Bear Robotics社が開発するPennyというロボットで、日本ではペッパーパーラーの他にデニーズやくら寿司でも導入されています。同社のCEOのハー氏はIntelの研究者からGoogleの技術幹部を経てレストランを開業した経験から、重労働や低賃金、離職率の高さといった飲食業の課題を解決するために同社を創業したそうです。
6000体以上の稼働実績、配膳ロボットPEANUT
中国のKeenon Robotics社の開発する配膳ロボットPEANUT。2010年創業の同社は2019年に2度の資金調達で2億元(約30億円)を調達、現在1000を超える企業と提携しており、中国国内400以上の都市と多数の海外市場に進出しているそうです。日本では飲食店向けPOS事業を手掛ける株式会社日本システムプロジェクトが今年から独占販売を行うとのことです。PEANUTは飲食店以外に、病院や図書館などで活用されています。6000体以上稼働実績のあるこのロボット、目にする機会も増えていくかもしれません。
元SCHAFTメンバーによる下膳ロボット、スマイルロボティクス
過去レポートで取り上げたSCHAFTの解散後、元SCHAFTのメンバーによって2019年6月に設立されたスマイルロボティクスは飲食店の下膳自動化に取り組んでいます。人が食器を搬送ロボットに載せて下膳する事例はありますが、ディープラーニングをベースにしたAI認識技術や3Dセンサーアームを活用して食器を片付けるところから自動化を行います。2020年1月にはANRIとディープコアから総額4500万円の資金調達を実施したことを発表、今後はロボットの研究開発および採用拡大を行い、複数の飲食店にて実証実験を進めていく予定とのことです。
飲食業のテレワーク、分身ロボットカフェ DAWN
「分身ロボットカフェ DAWN 」はオリィ研究所の開発した分身ロボットを、身体が不自由であったり、外出困難なパイロット達が遠隔操作して接客を行うカフェです。2018年11月に第1回が開催され、計4回が開催されています。卓上サイズの「OriHime」による接客の他、全長約120cmの「OriHime-D」で配膳を行うことも可能です。テレワークというとデスクワークが中心ですが、ロボットを活用すれば業種の幅が広がります。まさにニューノーマルなテレワークの実現ですね。
お、おにぎりが食べたいんだなぁ OniRobot
おにぎりロボットOniRobotはパナソニックの新規事業制度Game Changer Catapultの第2回ビジネスコンテストから生まれ、オースティンで開催されたSXSW 2018にて披露されました。ヘルシーなおにぎりを世界に広げていくことを目指していて、職人の握り技術を再現するために、力加減を制御しながら5方向から圧力をかける「3D形成ハンドによる圧力フィードバック制御技術」を搭載しています。2019年9月に新橋の飲食店で行った実証実験を経て2020年2月から浜松町に「ONIGIRI GO」という店舗をオープンさせました。他人が握ったおにぎりを食べられない人も増えているそうですが、ロボットが握ったおにぎりなら安心して食べられる、まさにニューノーマル対応ですね。
あなたのおそばに、そばロボット
本コラムでも度々取り上げている、調理ロボットを手がけるコネクテッドロボティクスですが、お次はそばロボットに挑戦しています。2020年2月に国際ホテル・レストランショー2020で実演が行われたこのロボットは、茹でる・洗う・締めるの一連のそば調理プロセスを自動化していて1時間あたり40食程度の調理が可能とのことです。本ロボットはJR東日本スタートアッププログラムに採択され、2020年3月には同社の本社があるJR東小金井駅の構内の立ち食いそば「そばいち」にて実証実験を行いました。そばロボットが実現したら、次は出前ロボを期待してしまいますね
飲みニケーションロボサービスでニューノーマルな飲み会を
ヴイストンの卓上ロボット「Sota」にヘッドウォータースの顔認識クラウドロボティクスエンジンを搭載して開発した「飲みニケーションロボサービス」、2016年から居酒屋のくろきん神田本店にて「飲みニケーションロボット席」を提供しています。顔認識機能を搭載する事で、常連認識を行い名前を呼んでくれる他、専用スマートフォンアプリ「SynApps Mobile」を使ってSotaに好きな言葉を喋らせる事ができます。直接声を発さなくてもロボットが代弁してくれるので、飛沫を気にせず会話を楽しむことができますね。人は喋らずロボットだけで会話する、これがニューノーマルな飲み会の姿なのかもしれません。
ゼロ軒目ロボ酒場のロボットバーテンダー
養老乃瀧グループの一軒め酒場池袋南口店で、2020年1月から3月までの期間限定でオープンしていたゼロ軒目ロボ酒場。QBIT Roboticsのロボットシステムがビールやハイボール、サワー、カクテル類を提供してくれます。また、AIカメラによって性別や年齢層など顧客の属性を解析し、現在の天気の情報などと組み合わせて会話を行います。また、そのときの顧客の動きや表情といった反応から最適な会話を学習する機能を備えます。導入費用は約1千万円前後とのこと。コロナ自粛前に実証実験は終わってしまいましたが、今こそ求められるロボット居酒屋スタイル、定番化を期待します!
もはや老舗、ロボットレストラン
2012年7月に歌舞伎町にオープンしたロボットレストラン、気づけば8年も続いていますね。ロボットが仕事をする、というよりロボットを使ってダンサーたちがギラギラしたエンターテインメントを提供するショーレストランです。コロナ以前は多くのインバウンド観光客も訪れ、東京を代表する観光スポットの一つでしたが、2020年4月から一時休業中です。小池都知事が注意を呼びかける夜の街、それも歌舞伎町で、店も地下で密になりやすい状況なので風当たりも強そうです。これを機会に、よりロボット化を進めたニューノーマルなロボットレストランの形で復活しては?
まとめ
新型コロナの影響によって飲食店は変化を余儀なくされています。テイクアウトやデリバリー、お取り寄せが当たり前になり、デリバリーサービスやクラウドファンディング、SNSなどを上手く使いこなせる店とそうでない店で大きな違いが出ているように感じています。緊急事態宣言や休業要請が解除されたといっても、これでコロナが終わったわけではありません。今後のwithコロナ、afterコロナの時代に求められるニューノーマルに対応するためには、ロボットの活用が鍵となるかもしれません。早く安心して外で飲み食いできる世の中になりますように。