【65歳まで現役エンジニア】コーチ制度と勉強会で離職率が激減。「人間力を磨けばリストラされることはない」

今回は株式会社ボールドの福井克明取締役にインタビューさせていただきました。

「SES業界は闇深い」といった噂がネット界隈で氾濫していますが、匿名記事が多く、働き手サイドのものがほとんどです。
経営者側の見解はかなり貴重なので、そのあたりも遠慮なく聞いてきました。

■SES業界はやっぱり闇だらけだった!?

動画でも語られてますが、SES会社の95%が皆さんがいう通りの闇深い会社だそうです。

原因として、

・多次請負
・キャリア教育が不十分
・40代以降が活躍していない
・頑張っても評価されない

という点があげられます。

■エンジニア35歳限界説は本当か?

エンジニアの使い捨て問題はIT業界の暗黙の了解とされていました。

これは他のIT職種にもあてはまり、40代で居場所がなくなりフリーになる方も増えています。

というのもチヤホヤされる職種では、
若いうちには転職によって年収アップができる一方で、
年齢によってキャリアを成長させないと、肩たたきにあうという歪みが生まれています。

これは働く側も、企業側も、目を伏せてきた問題でした。

そこで、ボールド社は「65歳まで生涯現役エンジニア」というスローガンをかかげ、それを実現できる仕組みを作りました。

福井さんは、「人間力を磨けば40歳以上になってもエンジニアは活躍できる」といいます。
事実、ボールド社では、200名以上の40代〜60代エンジニアが活躍しており、「生涯現役エンジニア」を実証しています。

■離職率を下げるコツは意外にシンプル

ボールドが取り組んでいる制度の一つに、「専任コーチ制度」があります。
シニアまでエンジニアとして活躍できた60代を新聞で募集して、月1回の「1 on 1 MTG」を実施。
そこに絶対評価の制度を絡めて、「頑張れば給与があがる」という土壌を作りました。

相対評価だと上位25%が昇給対象ということになるわけですが、
この制度により全社員の75%が昇給対象になったそうです。

そして、「感動大学」という社内勉強会&ゼミ。
常駐先からそのまま帰宅というのが通常のSESですが、
会社が外部講師を雇って様々な講義を開催。

もともと成長意欲のある方を採用基準にしているので受講者も多く、
そこで社員との交流を生み、スキルを磨き、また評価に戻ってくるという循環が生まれています。

とはいえ、ここまで来るのに時間がかかりました。
創業者の澤田社長が一人で土台を作りあげ、時間をかけて「生涯現役エンジニア」という理念を実現してきました。

■「生涯現役エンジニア」の「理念経営」を実現するために

「日々努力を惜しまないエンジニアが社内待機なんてありえない」

営業担当者たちの優先順位のトップは、社内待機ゼロ。
何がなんでも、そのエンジニアの成長につながる現場を用意する。

自分のスキル/経験を信じて、営業が頑張ってくれるから、仕事も成果を出そうと頑張れる。

これもまた「生涯現役エンジニア」を実現する仕組みに寄与しています。

「実はオーソドックスなことばかりで奇策はない」と福井さんは言います。

■新卒エンジニア採用は、25卒で100名、26卒で200名

ボールド社は、10年前は4次請け・5次受けでしたが、今は1次・2次請けで日本を代表する大手SIerやエンドユーザ様に直接派遣しています。
採用フローは、説明会、書類エントリー、面接、という流れで、内定後はITパスポートを取得するなどの課題が渡されます。
入社1-2ヶ月目は社内研修、3ヶ月目から客先常駐開始。詳しくはボールド採用ページなどでご確認ください。


動画の中でも語られてましたが、
「今までは入社後に研修をしていたが、入社前にプログラミングを教える環境を用意した方が良いんじゃないか」という話があがっているようです。

テックジムと組む日が近いうちに来るかもしれません。