プロ育成者のプログラミング教育メソッド!自走できるエンジニア育成の方法とは? 〜みんなのプログラミングチャンネル vol.32〜
今回はプログラムスキルが伸びる「テックジムメソッド」についてお話します。
このメソッドは、プロエンジニアがインターンを育てるやり方が元になっています。
彼らは現在、プログラミングスキルを生かして大活躍中です。
テックジムでは授業をしません。授業をしないというと大学受験の武田塾さんが有名ですが、テックジムではさらに、参考書すら使いません。
とにかく手を動かして学んでいきます。それがエンジニアという仕事の実態に最も即しているからです。
このメソッドにたどり着いた経緯には、テックジム代表の中村との出会いがあります。
■こうして学生エンジニアは生まれた
中村は学生時代からプログラミングに親しんだ生粋のエンジニアです。
人を育てるのがうまい、人にやらせるのがうまい、と評判でした。
中村と出会ったのは彼が教育系ベンチャーのCTOをやっていたときで、マーケティングの業務委託で同社にジョインして一緒に仕事をしていました。
仕事上、開発チームの面々とは仲良くなりました。
中村以外の開発者は皆大学生。
しかも彼らのほとんどはプログラミング未経験で、毎週土曜日開催の通称中村会でプログラミングを学んだそうです。
中村会では、毎回、各学生に口頭でお題を出して、サンプルコードを元に仕様変更をさせるというやり方で、わからないことがあったらネットで調べて自己解決。どうしてもわからなかったら土曜日にまとめて質問するという方法をとっていました。
こんな感じで、彼らは3ヶ月後には開発現場に投入されていました。
グラさんもかつてアプリ開発講座を運営していたので、このやり方は目から鱗でした。その当時の課題が解決されていると感じ、このやり方で運営していたら良かったとさえ思いました。
このやり方をカリキュラム化したのがテックジムの原型です。
受動型の学習方法では、自己解決能力を鍛えることができません。
中村の「自走できるエンジニアを作りたい」という想いから、このカリキュラムに反映されています。
■教科書や授業では伝えられないプログラミングテクニック
教科書や授業では、エラーが出ないような教え方になりますが、
テックジムの場合は、まずエラーを出してから、そのエラー解決方法をゲーム感覚で試行錯誤することで、プログラミングスキルが向上するという学び方です。
さらにいえば、完成系のソースコードをなぞるのが教科書的なやり方ですが、テックジムでは、その都度の仕様変更の流れに沿って、プロの書き方の手順をなぞることができます。
最初からリファクタリングを学べるのはテックジムならではと言って良いと思います。
■40代の非エンジニアが実験台になって検証
とはいえ。本当に、授業なし・教科書なしで、プログラミングが学べるのでしょうか?
テキストが完成したとき、40代の非エンジニアであったグラさんが、最初の実験台になりました。
テックジムの入門コースでは、3問目にいきなり関数を書かせるのです。
「この難易度の上がり方で本当に大丈夫ですか?」
プログラミング開発講座の運営経験があったので、中村に抗議したところ、
「いや、これが重要なんです」と一歩もひきません。
イメージとしては、初心者にスキーをやらせるときに、いきなり山のてっぺんから滑らせる。初心者にギターをやらせるときに、いきなり一曲分のコード進行をやらせてみる。初心者にバッティングを教えるときに、バッティングセンターで一番速い球速のボックスに立たせる。
このように趣味の世界では当たり前にやっていることは、プログラミングでいうと初日に関数を書かせることなんだと納得しました。
当初は5回復習してできるようになるカリキュラムを想定していましたが、実際グラさんは3回目にして関数が書けるようにりました。4回、5回目はコーディングスピードアップと、「プログラミングとはこういうものだ」の理解につながりました。
■知識は不要。概念の理解すら不要。
用語やメソッドを覚えなくても、概念すら理解しなくても、サンプルコードやヒントをもとに類推したり、エラーに対処するうちに、プログラミングの書き方が自然とわかってきます。
自分でやってみて「これをあの学生たちはやっていたのか。この教え方に出会った彼らは絶対的にラッキーだ」
授業がなくても教科書がなくても、このやり方だったら、プログラミングを学べると感じました。しかも、「エラーしてからもが楽しいのだ」とプログラミングに対する考え方も変わりました。
おかげさまで、テックジム方式で学んだ学生エンジニアも増えてきました。
彼らが、初心者たちにアドバイスする時の合言葉が「理解しようとするな」です。
とにかく手を動かせば、そのうちなんとかなるということですね。
プログラミングスキルは言語の習得と似ています。
文法から入るよりも外国人の友達を作って一緒に遊びまわる方が遥かに上達が早いですよね。
今でもグラさんは「中村メソッドに出会った人は本当にラッキーだ」と思っています。
テックジムはラッキーな人を世の中に増やしているんです。
少しでも興味があればテックジムのイベントや体験にきてみてくださいね。