【TAL創業秘話】オンライン教育もオフライン誘導が肝になっている。タルエデュケーションのビジネスモデルとは?

トライグループの1100億円売却とTALエデュケーションの日本進出。主戦場はプログラミング教育市場?

家庭教師のトライといえば、赤坂の広告代理店についていって、一度訪問したことがある。

母校(中高)から飯田橋駅までの通学路に本社があった。
近くの支那そば屋はよく通った。
当時の東京大神宮なんて誰も知らない地味な神社だったのに、
「マーケティングの力」というものはすごいものである。

どうやら代理店へのオリエンテーションということで、若くして専務になった人がCRMについて熱く語っておられた。こういう人がこの会社を盛り上げているんだなと思っていたが、今回改めて調べてみたら数年前に退職されていた。

新卒で入った会社に、元有名女優が経営者に。どんな感じで役員やっているんだろうと思っていたが、案外、息苦しかったのかもしれない。

トライグループの売上は500億円とはいえ、当期純利益は3.6億円。
内部留保は100億円あるのだからお金には困っていない。
そんなタイミングの1100億円の買収劇である。

一方で、習近平政権によって粛清されたTALエデュケーション。
売上が5000億円あったのに、時価総額は6兆円から3000億円に。

トライ買収の記事によると中国の教育企業が日本進出を考えているらしい。
トライの経営者夫婦は、売却金額を再投資し3〜4年後の上場を狙うそうだ。

トライにもプログラミング教室がある。
子供向けプログラミング教室市場規模は1万校・300億円になると予想される。1校あたりにすると300万円だから、個人経営者が多いジャンルなのだろう。

トライには22万人の家庭教師がいて、子供向けプログラミングは誰でも教えられるわけだから、一気に300億円の市場はとれそうである。
いやむしろ、テレビCMをバンバンやって市場自体のパイを大きくしそうである。

というわけで、この売却劇は、魑魅魍魎のもはやレッドオーシャンと化した子供向けプログラミング市場の天下統一に向けて「トライ」をすると予想する。

そういう記事を探していたのだが、探してもなかったので自分で書いてみた。

売上高4500億円。生徒数232万人。時価総額1.5兆円

TALエデュケーション・グループは中国の幼稚園生から高校生までを対象に
個別指導・少人数制クラス・オンライン教育を提供するK-12教育サービス大手。
英語、留学、資格試験など成人教育も手がける。


中国国内70都市871のラーニングセンターと767のサービスセンターで構成
「TAL」は「Tomorrow Advancing Life」の略。

TALの歴史


2003年 元数学教師たちが創業。K12補習塾と留学用英語塾をスタート
2007年 個人指導(1対1)サービスを開始
2010年 オンライン教育サービスを開始。ニューヨーク証券取引所上場。
2020年 不正会計発覚
2021年 習近平政権が放課後の家庭教師サービスの規制を強化

売上高に占めるオンライン教育の割合は20〜30%

オンライン教育の事業スキームは、O2O(オンラインからオフラインへの誘導)からマンツーマン講座、そしてグループ講座へとトレンドが変遷してきている。

https://youtu.be/wWD-6CpcIzU