輝け!!AI・ロボット糞PoC大賞 2019を大発表 パート2
パート1はいかがでしょうか?PoC大賞はどんどん行きます。世の中から、糞PoCがなくなり、サラリーマンの自慰が撲滅するまで、この大賞は進める所存です。では、どんどんいきましょう!輝け!!AI・ロボット糞PoC大賞 2019 パート2!!
パート1はこちら。
目次
- 1 【電通】羽田空港で行われた大規模実証実験だがレポートはなし【国交省・経産省】
- 2 【買う買う詐欺?】羽田空港の実証実験はやる気の搾取か?【立ち上がれロボット業界】
- 3 【大反省】羽田空港の実証実験の詳細ルポ発掘【恐縮です】
- 4 【スーパーロボット対戦】羽田がやるなら成田もやるぜ!【ロボットにはロボットを】
- 5 経済産業省、国土交通省、羽田空港、成田空港、JAL、ANAぐっちゃぐちゃ
- 6 【おまけ】文部科学省による「ユニバーサル未来社会推進協議会」【誰も知らない世界】
- 7 【文春砲】変レベルでなく、疑獄。変なホテル【これもやれ】
- 8 【文春どころじゃない】優越権の乱用疑惑発覚!【警察呼べ】
- 9 【何なの?】変なホテルなのロボットに脆弱性問題発覚【変なの?】
- 10 【番外編】ココロのアクトロイドは偉い【流石】
- 11 ロボットのやる気・愛情の搾取だけは許さん!
【電通】羽田空港で行われた大規模実証実験だがレポートはなし【国交省・経産省】
本当に、本当に、まったく、本当に。レポートもちゃんと上げてない糞実証実験がまたここに。
HANEDA Robotics Lab
https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/hanedaroboticslab/
見栄えがいいが内容の薄さはピカ一。事務局が電通の仕事って、やっぱりこうなるのでしょうか。
ちゃんと、こう記載がございます。
そこで、羽田空港ではロボット技術の活用が不可欠だと考え、政府の「改革2020」プロジェクトの取組みの一つとして、国土交通省および経済産業省との連携のもと「Haneda Robotics Lab」を開設。
政府プロジェクトの取り組みの一つなんですって、このプロジェクトは。
こっちにも、ありました。
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/robot/161019handbook.pdf
経済産業省が出しているレポートです。「経済産業省 ロボット導入実証事業 採択事例紹介」というレポートです。ここのP.59に羽田空港の事例がございます。
こんな説明文です。
2020年に向け、日本の玄関口として羽田空港での サービス品質及び利用者満足度の向上が求められる一 方、日本では労働人口の急速な減少が控えている。「これからはロボット技術の活用が不可欠」と考え、政府が 進める「改革2020」プロジェクトの実現に向けた取組み の一つとして、国土交通省および経済産業省との連携 のもと、「Haneda Robotics Lab」を開設。 今年度は「案内」「移動支援」「清掃」の3カテゴリーで ロボットを公募し、旅客ターミナル内で実証実験を行う。 ロボット開発者にユーザテストの機会を提供し、空港旅 客にはロボットを身近に感じてもらいつつ、導入に向けた 問題点抽出と知見を共有、業務効率化・負担軽減策 の検証のみならずロボット技術のショーケース化にも寄与。
ちゃんと、役人らしく、融通利かせず、この文面通りに仕事したとは思えないのが先の、HANEDA Robotics Lab
https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/hanedaroboticslab/
の中身のなさ。
【買う買う詐欺?】羽田空港の実証実験はやる気の搾取か?【立ち上がれロボット業界】
ちょっと時系列で追って行きますか。
まずは、このプレスリリース(https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/files/whats_new/864_0920_1057.pdf)で、羽田空港からの公募がアナウンス。説明会も実施されたと。
その説明会の様子をレポートしたメディアの記事がこちら(https://thebridge.jp/2016/09/1st-haneda-robotics-lab-briefing)。
説明会の資料も発見。それはこちら(https://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/hanedaroboticslab/HRL2017_setsumei.pdf)。
ふむふむ、羽田空港は、ロボット業界向けにこういうメリットを出したわけか。
採択企業様のメリット
羽田空港における実地検証データ取得
実験関係者とのネットワーキング
ブランディングへの寄与
羽田空港における本格導入の可能性
しかも、先のメディアの報道によると、
「3つのカテゴリに各々2~3案件くらいが現実的なところ」
という羽田空港側の発言が記載されています。
いい話じゃないですか。羽田空港で、公的資金を使った実証実験を、数社に絞って、支援いただき、上記のメリットもある。しかも、空港に導入される可能性もあると!これはがんばるよねぇ。うん、がんばる。
しかし、ふたを開けてみると、
23社の応募があり、17社も実証実験に採択されたという結末。
下記の17社です。
清掃ロボット
F.ROBOCLEAN/フィグラ株式会社
ROBO Cleaper/中西金属工業株式会社
SE-500iXⅡ/アマノ株式会社
Windowmate/NGP-FOTEC株式会社
移動支援ロボット
CarriRo/株式会社ZMP
INMOTION R1EX/株式会社A.M.Y.クリエイティブ
TUG/株式会社匠
UNI-CUBβ/本田技研工業株式会社
WHILL NEXT/WHILL株式会社
案内ロボット
Airport Concierge CAIBA/株式会社インディ・アソシエイツ
Double2/BRULE Inc.
EMIEW3/株式会社 日立製作所
MINARAI/株式会社Nextremer
Pepper/ソフトバンクロボティクス株式会社
SQ-1H/SEQSENSE株式会社
Reborg-X/ALSOK 綜合警備保障株式会社
RoBoHoN/シャープ株式会社
その様子がこちら。
多分、電通が孫請けくらいに、発注した小屋の前で、ロボット並べて記念撮影。この件、ネットで情報を探すと、大体、この写真が出てきます。そして、2020年も数か月に迫ったこのタイミングで、羽田空港に導入された報道も見当たらず。このプロジェクトが、2020年に向けたアクションだったのにね。なんというか、ロボット業界のやる気・愛情を搾取した案件だったのではないかと感じちゃうのでした。
【大反省】羽田空港の実証実験の詳細ルポ発掘【恐縮です】
お!失礼しました。レポートが上がっていないと言いましたが、発見!!
電通報に、羽田空港のご担当者のインタビューがあり、これが一番詳しいです。
https://dentsu-ho.com/articles/5104
なんといいますか、ご担当者もご講演活動や、お国とのご調整がお忙しいと思いますが、ロボット業界の下々にもお目配りをお願いしたいですね。
【スーパーロボット対戦】羽田がやるなら成田もやるぜ!【ロボットにはロボットを】
元・日本の空の玄関。千葉県にある成田国際空港。なんといっても羽田空港には負けられないですよね!羽田空港のようなロボット・AI関連の取り組みを大きくアナウンスしているわけではないですが、実証実験のアナウンスが多いです。
ざっと紹介しましょう。
NTT東日本、Sotaとサイネージとで案内業務
https://www.ntt-east.co.jp/chiba/news/detail/20190411.html
セコム、セコムロボットX2で警備業務
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45421810Z20C19A5L71000/
パナソニック、「Signage HOSPI(サイネージホスピー)」で案内業務
https://robotstart.info/2018/01/12/signage-hospi.html
全日本空輸(ANA)とパナソニック、WHILLの電動車いすで自動追尾
https://www.youtube.com/watch?v=Mg876ukfIoI
日本航空(JAL)とZMP、空港内の牽引車の自動運転
https://www.aviationwire.jp/archives/179434
ZMP、1人乗り自動運転モビリティ『Robocar Walk』の運行
https://response.jp/article/2019/07/24/324798.html
日本航空(JAL)とインディ・アソシエイツ、アバターロボット「JET」で案内業務
https://www.traicy.com/20190424-JLjethnd
ココロ、人型ロボット「アクトロイド」で案内業務
出るわ、出るわ、成田空港の事例。三里塚闘争の時代まで遡ると、もっと出てくるでしょうが、一旦、ここで終了。
経済産業省、国土交通省、羽田空港、成田空港、JAL、ANAぐっちゃぐちゃ
「何一つ遮るもののないサバンナの地平線へ、黄金の矢を放つアフリカの大きな夕日は荘厳な光に満ちている。
それは不毛な日々にあった人間の心を慈しみ、明日を約束する沈まぬ太陽だ。」
ご存じ、山崎豊子著「沈まぬ太陽」の名セリフ。故・山崎先生も生きておられれば、この大混乱をきっと小説家されたに違いない。
この4つの大組織がそれぞれ組み合わさり、脈絡があるのか、ないのかわからない国家的自慰行為にロボット業界が巻き込まれているのである。
そこで、聞きたい。2020年の日本の玄関のおもてなしは、準備できたのか?と。準備ができた様子は小生には感じない。もう、オリンピックごと札幌に行ってしまえ!
【おまけ】文部科学省による「ユニバーサル未来社会推進協議会」【誰も知らない世界】
経産、国交の省間を超えた、ロボットショーを追随すべく立ち上がったであろうが、この
ユニバーサル未来社会推進協議会(http://www.mext.go.jp/a_menu/universal/index.htm)。ワーキンググループの開催が止まっていることなど、鳴かず飛ばずでフェードアウトしたと思わる。
この会のサイトにロードマップが残っているので、眺めて楽しんでみましょう。
http://www.mext.go.jp/a_menu/universal/__icsFiles/afieldfile/2017/03/31/1379411_01.pdf
この2019年には、通年でテストイベントが行われている予定なのですね。うーん、どこで行われているのかが気になります。もしや、札幌でしょうか。
【文春砲】変レベルでなく、疑獄。変なホテル【これもやれ】
ロボットの実験の場というところで行くと、ハウステンボスがやっている、変なホテルが有名。有名だから、良いというものでないんだよ。世の中。むしろ、怪しんでみるべき。有名ってことは、報道されている。報道されているということは、いろんなメディアのスポンサー様。スポンサー様ってことは悪口が言われにくいってこと。
こういうものは民意を聞くのがまずは一番。
トリップアドバイザーの変なホテルを見てみよう。
3.5点.低くはないけど、周辺のホテルでは一番低いw
どんなコメントがあるのかも覗いてみようじゃないですか。
いやーん、辛辣なのも多いやん。
このGIZMODOの記事も面白い。https://www.gizmodo.jp/2019/01/robots-ruin-robot-hotel.html
導入されたロボットの半分が撤去されてしまったのは、想定した仕事がうまくこなせていないから。効率化を追求したはずのロボットは、ホテルスタッフとしては2流、ただの変テコなデコレーションにすぎなかったわけです。
ホテルにまだ残っているロボットも、出来がいいとは言えないのがWSJの本音です。
いや、エグイ。民意よりエグイ。さすが、WSJ。変なホテルサイドのコメントとしては、大量に導入して、使えないロボットを取捨選択していったというコメントの記事がいくつか。それって、単純に変なホテルが、ロボットの素人で、片っ端から、試行錯誤したって話ですよね。まぁ、ちゃんと、ロボット業界に金を落としてくれているなら、いいのでは?
【文春どころじゃない】優越権の乱用疑惑発覚!【警察呼べ】
むむ、どうもそんなこともなさそうだぞ。
この記事をご覧ください。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/9154?page=2
社長のコメントとして、
「是非うちのロボットを使ってくれ」と無償で提供してくれる場合がほとんど。
と・・・。
ウエッジの記事ですからね、これは信用できるよね。なにせ、元国鉄、JR東海グループの出版社。嘘を書くような人たちじゃないはず。
しかし、しかしですよ、これって、優越的地位の濫用ってやつでは?公取さん、出番ですよー!!
https://president.jp/articles/-/24617
この大メディア、プレジデントの記事では、233体のロボットが稼働していると変なホテルは自慢されております。もしや、もしやですよ、これって、233の善意の搾取?
【何なの?】変なホテルなのロボットに脆弱性問題発覚【変なの?】
変なホテルというと、最近では、客室にあったロボットの脆弱性問題があったことで、メディアを賑やかしました。
こんなまとめ記事もあります。
https://piyolog.hatenadiary.jp/entry/2019/10/21/070146
この内容ですと、「ふーん、タピアに一部脆弱性があって、後手だったけど、対応したのね」と思います。ふつうは。しかし、ここまでくると徹底的に怪しんで、この件を見るべき。
この記事に、変なホテル側のコメントがあります。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/17/news131.html
広報担当者は「セキュリティに穴があったことは事実だが、ツイートで指摘があったように、宿泊客の映像や音声を視聴できる状況だったとは断定できない。プログラム次第では可能だったかもしれないが、調査では不正なソフトやアプリは見つからなかった」と説明した。
一方、製造したMJIは、この件でアナウンスを出しました。
https://mjirobotics.co.jp/191021-2/
この中で、
弊社製品のすべてにおいて指摘のあった不正アクセスリスクがあるわけではございません。
とあります。
両方が嘘を言っていないとすれば、変なホテルのタピアを含む、一部だけって話?
さらには、MJIは、
対象型番は「SE100J-W」です。
と具体的にこの一部の型番を指していました。
この型番で、ググると、
https://www.yodobashi.com/product/100000001003446479/
が出てきました。
そうか、タピアは、dmm.make.robotsから出ていた製品。
この販売チャネルだけが、問題がありえるってことなのですね。理解、理解。
ここで、また、あの言葉が頭をよぎります。
「是非うちのロボットを使ってくれ」と無償で提供してくれる場合がほとんど。
よし、ググるぞ、ググるぞ、おれは、カスだ、ググれカスだ!おれは、北区・十条の木造アパート住む42歳独身バツ2のカスだ!!ググりまくるぞ。
これだ!!!
https://dmm-corp.com/press/press-release/6911
dmm.make.robotsからのプレスリリースに怪しい言葉発見!!
「変なホテル舞浜 東京ベイ」の客室にコミュニケーションロボットTapiaを提供しサービス拡充
「提供」とのこと。この言葉は、普通は、無償で出した場合によく使う言葉。販売した場合は、使わないよね、普通。まぁ、「変な」事案なので、普通じゃないのかもしれませんけどね。
変なホテルに提供したと思われる、dmm.make.robotsは、ソーシャルの更新などを見ると、数年前から活動をしていない様子。総合すると、
Dmm.make.robots向けのタピアがあった。そのタピアは、変なホテルに「提供された」。提供した、dmm.make.robotsは活動停止中。多分、保守もなおざりだったと。そして、この事案。そんな、変なホテルにあるタピアは製造者としての、責務はMJIにあるが、販売したわけではない。が、変なホテルに対応させられた。
以上です、裁判長。
【番外編】ココロのアクトロイドは偉い【流石】
しかし、変なホテルに入っているロボットは、店舗ごとにバラバラなんですね。
中でも、もっともよくつかわれているのは、ココロ社のアクトロイドと恐竜。このロボットは、本当に優秀なんでしょうね。こんな変な状況でもちゃんと働けてるのですから。このロボットは、愛知万博の時代から活躍していると。素晴らしいです。
ロボットのやる気・愛情の搾取だけは許さん!
今回の糞PoC大賞のノミネート作品は、すべて、事業主体側の「ロボット業界のやる気の搾取」ばかりでした・・・悲しい。どうせ、みんな貧乏ですよ。儲かってない会社が多い。そんな中、それなりのネームバリューがある人たちにPoCに誘われると、ホイホイついて行ってしまいます。そして、時間と金を、そんな糞PoCで浪費。なんという悪循環。もし、このPoCが糞だと思えば、最初の約束を履行していないと思えば、逃げればいいんですよ。
まさに、逃げるは恥だが役に立つ。
では、そろそろエンディングのお時間です。
※本文中で何度か使った「やる気の搾取」はドラマ中で、ガッキーが言ったセリフだったという伏線に気づきました?