【図解】共通鍵・公開鍵・秘密鍵の違いとは?比較表でわかりやすく解説
データを安全に暗号化する技術として、「共通鍵暗号化」と「公開鍵暗号化」があります。この記事では、共通鍵、公開鍵、秘密鍵の違いを比較表を使ってわかりやすく解説します。
暗号化技術を正しく理解することで、セキュリティ対策やシステム設計において適切な選択ができるようになります。
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目次
共通鍵暗号化とは
共通鍵暗号化(対称鍵暗号化)は、データの暗号化と復号化に同じ鍵を使用する方式です。
特徴
- 暗号化と復号化に同一の鍵を使用
- 処理速度が速い
- 鍵の配送が課題となる
- 別名:対称鍵暗号、秘密鍵暗号
代表的なアルゴリズム
- AES(Advanced Encryption Standard)
- DES(Data Encryption Standard)
- 3DES(Triple DES)
- ChaCha20
仕組み
送信者 受信者
↓ ↓
[平文] → [共通鍵で暗号化] → [暗号文] → [共通鍵で復号化] → [平文]
↑_____________同じ鍵_____________↑
公開鍵暗号化とは
公開鍵暗号化(非対称鍵暗号化)は、公開鍵と秘密鍵という2つの鍵のペアを使用する方式です。
公開鍵と秘密鍵の役割
公開鍵(Public Key)
- 誰でもアクセス可能な鍵
- データの暗号化に使用
- 公開しても安全
- デジタル署名の検証に使用
秘密鍵(Private Key)
- 所有者だけが持つ鍵
- データの復号化に使用
- 厳重に管理が必要
- デジタル署名の作成に使用
代表的なアルゴリズム
- RSA(Rivest-Shamir-Adleman)
- ECC(楕円曲線暗号)
- DSA(Digital Signature Algorithm)
- ElGamal
仕組み
送信者 受信者
↓ ↓
[平文] → [受信者の公開鍵で暗号化] → [暗号文] → [自分の秘密鍵で復号化] → [平文]
【比較表】共通鍵暗号化 vs 公開鍵暗号化
| 項目 | 共通鍵暗号化 | 公開鍵暗号化 |
|---|---|---|
| 別名 | 対称鍵暗号 | 非対称鍵暗号 |
| 使用する鍵 | 1つ(共通鍵) | 2つ(公開鍵と秘密鍵) |
| 暗号化の鍵 | 共通鍵 | 公開鍵 |
| 復号化の鍵 | 共通鍵(同じ鍵) | 秘密鍵(異なる鍵) |
| 処理速度 | 高速 | 低速 |
| 鍵の配送 | 困難(安全な方法が必要) | 容易(公開鍵は公開可能) |
| 鍵の管理 | n人で通信する場合、n(n-1)/2個の鍵が必要 | n人で通信する場合、2n個の鍵が必要 |
| 主な用途 | 大量データの暗号化 | 鍵交換、デジタル署名、少量データの暗号化 |
| セキュリティ強度 | 鍵長が同じ場合、比較的高い | 同じセキュリティレベルには長い鍵長が必要 |
| 代表的なアルゴリズム | AES, DES, 3DES | RSA, ECC, DSA |
| 鍵の長さ(例) | 128〜256ビット | 2048〜4096ビット(RSA) |
| 実装の複雑さ | シンプル | 複雑 |
【詳細比較】鍵の種類と役割
| 鍵の種類 | 説明 | 公開可能か | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 共通鍵 | 暗号化と復号化の両方に使用される単一の鍵 | ✗ 不可 | データの暗号化・復号化 |
| 公開鍵 | 暗号化とデジタル署名の検証に使用 | ○ 可能 | データの暗号化、署名検証 |
| 秘密鍵 | 復号化とデジタル署名の作成に使用 | ✗ 不可 | データの復号化、署名作成 |
実際の使用例
共通鍵暗号化の使用例
-
ファイルの暗号化
- パスワード付きZIPファイル
- ハードディスクの全体暗号化(BitLocker、FileVaultなど)
-
通信の暗号化
- Wi-Fiの暗号化(WPA2、WPA3)
- VPN通信(確立後のデータ転送)
-
データベースの暗号化
- 機密情報の保存
公開鍵暗号化の使用例
-
SSL/TLS通信
- HTTPS通信での鍵交換
- メール暗号化(S/MIME)
-
デジタル署名
- 電子契約
- ソフトウェアの署名検証
-
認証
- SSH接続
- ブロックチェーン(暗号通貨)
ハイブリッド暗号化方式
実際の多くのシステムでは、**両方の方式を組み合わせた「ハイブリッド暗号化」**が使用されています。
【HTTPS通信の例】
1. 公開鍵暗号化で共通鍵を安全に交換
2. 交換した共通鍵で実際のデータを高速に暗号化
この方式により、両方の長所を活かすことができます。
どちらを選ぶべきか?選択基準
共通鍵暗号化を選ぶべき場合
- 大量のデータを暗号化する必要がある
- 処理速度を重視する
- 鍵の配送方法が確保されている
- 同一組織内での利用
公開鍵暗号化を選ぶべき場合
- 不特定多数との安全な通信が必要
- デジタル署名が必要
- 鍵配送問題を解決したい
- 認証機能が必要
両方を組み合わせるべき場合
- インターネット通信(HTTPS、SSHなど)
- 高いセキュリティと速度の両立が必要
- 実用的なシステム構築
セキュリティ上の注意点
共通鍵暗号化の注意点
- 鍵の配送時に盗聴されないよう注意
- 鍵の保管場所を厳重に管理
- 定期的な鍵の変更
- 通信相手ごとに異なる鍵を使用
公開鍵暗号化の注意点
- 秘密鍵の厳重な管理
- 公開鍵の正当性確認(証明書の利用)
- 十分な鍵長の使用(RSAなら2048ビット以上)
- 秘密鍵の漏洩時は即座に失効処理
よくある質問(FAQ)
Q1: 秘密鍵と共通鍵は同じですか?
A: 異なります。共通鍵は暗号化と復号化の両方に使う単一の鍵です。秘密鍵は公開鍵暗号化における鍵ペアの片方で、復号化とデジタル署名の作成に使用します。
Q2: なぜ両方の方式が必要なのですか?
A: それぞれに長所と短所があるためです。共通鍵は高速ですが鍵配送が課題、公開鍵は鍵配送が容易ですが処理が遅いという特徴があります。実用的には両方を組み合わせて使用します。
Q3: 個人で使う場合はどちらを選べばいいですか?
A: 用途によります。ファイル暗号化なら共通鍵暗号化(AES)、メール暗号化やSSH接続なら公開鍵暗号化が適しています。
Q4: 鍵の強度はどう判断すればいいですか?
A: 鍵長が重要です。AESなら256ビット、RSAなら2048ビット以上が現在推奨されています。また、定期的なアルゴリズムのアップデートも重要です。
まとめ
共通鍵暗号化と公開鍵暗号化の主な違いは以下の通りです:
- 共通鍵:1つの鍵で暗号化・復号化、高速だが鍵配送が課題
- 公開鍵・秘密鍵:2つの鍵を使用、鍵配送が容易だが処理が遅い
現代のセキュリティシステムでは、これらを組み合わせたハイブリッド方式が主流となっています。用途に応じて適切な暗号化方式を選択することが、安全なシステム構築の鍵となります。
暗号化技術の選択に迷った場合は、セキュリティ専門家に相談することをお勧めします。
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