東京農工大学に受かるには|2027年度入試の配点・日程・合格最低点と塾・予備校の選び方

東京農工大学の一般選抜は、共通テスト(6教科8科目・950点)と個別試験の合計点で決まります。2027年度入試の前期日程は、農学部が合計1,950点(個別1,000点)、工学部が合計1,850点(個別900点)で、どちらも数学と理科の比重が大きい配点です。受かるには、共通テストで大きく崩れないことと、個別試験の数学・理科で点を取り切ることが軸になります。

この記事は、東京農工大学が公表している令和9(2027)年度入学者選抜要項(令和8年7月時点の内容)と、前年度の結果をまとめた入試情報(令和8年度入試)をもとに作成しました(2026年10月15日確認)。一般選抜の学生募集要項は、大学の募集要項のページで「10月下旬発表予定」とされていて、確認時点ではまだ公開されていませんでした。出願前には必ず募集要項で最終確認してください。

東京農工大学の入試の全体像(2027年度入試)

東京農工大学は、農学部(府中キャンパス)と工学部(小金井キャンパス)の2学部の国立大学です。選抜要項では、歴史を1874年に設置された内務省農事修学場と蚕業試験掛までさかのぼり、それぞれを農学部・工学部の創基としています。

学部1年次の入試は、一般選抜(前期日程・後期日程)、総合型選抜(農学部環境資源科学科のゼミナール入試、工学部のSAIL入試)、学校推薦型選抜、特別選抜(社会人入試・私費外国人留学生入試)です。募集人員の大部分は一般選抜です。

2027年度一般選抜の日程

項目 前期日程 後期日程
大学入学共通テスト 2027年1月16日(土)・17日(日)
出願期間 2027年1月25日(月)〜2月3日(水)
個別試験 2月25日(木) 3月12日(金)
合格発表 3月6日(土) 3月20日(土)
入学手続期限 3月15日(月) 3月27日(土)

農学部・工学部とも二段階選抜(共通テストの成績による足切り)は行わないと、大学の入試Q&Aに書かれています。個別試験に面接・小論文・実技はなく、筆記試験だけです。

学科ごとの募集人員(一般選抜)

学部 学科 入学定員 前期 後期
農学部 生物生産学科 57人 38人 13人
農学部 応用生物科学科 71人 47人 16人
農学部 環境資源科学科 61人 40人 12人
農学部 地域生態システム学科 76人 53人 15人
農学部 共同獣医学科 35人 25人 6人
工学部 生命工学科 81人 42人 25人
工学部 生体医用システム工学科 56人 28人 18人
工学部 応用化学科 81人 42人 36人
工学部 化学物理工学科 81人 41人 31人
工学部 機械システム工学科 102人 52人 37人
工学部 知能情報システム工学科 120人 64人 42人

工学部は後期日程の募集人員が多く、学部全体で前期269人・後期189人です。後期まで東京農工大学を受け続ける計画が立てやすい学部といえます。なお大学は、2028年度入試から機械システム工学科の後期を37人から40人に、学校推薦型選抜を8人から5人に変えると予告しています(令和8年3月10日の予告)。

共通テストの科目と配点

一般選抜では、全学科で共通テストの6教科8科目が必要です。

  • 国語:『国語』
  • 地理歴史・公民:6科目から1
  • 数学:『数学Ⅰ,数学A』と『数学Ⅱ,数学B,数学C』の2科目
  • 理科:『物理』『化学』『生物』(農学部の一部学科と工学部の一部学科は『地学』も可)から2科目。生体医用システム工学科・機械システム工学科・知能情報システム工学科は『物理』が必須で、化学物理工学科は『物理』と『化学』
  • 外国語:英語(リスニングを含む)・ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語から1
  • 情報:『情報Ⅰ』
日程 国語 地歴公民 数学 理科 外国語 情報 共通テスト計
前期(両学部)・後期(農学部) 200 100 200 200 200 50 950
後期(工学部) 100 50 200 200 100 30 680

情報Ⅰは50点(工学部後期は30点)と小さめですが、全員が受ける科目です。学科ごとの細かい扱いは東京農工大学の「情報I」配点ガイドにまとめています。

個別試験の科目と配点

前期日程

学部 数学 理科 英語 個別計 共通テストとの合計
農学部(全学科) 300 400(2科目・各200) 300 1,000 1,950
工学部(全学科) 350 400(2科目・各200) 150 900 1,850

数学の範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A(図形の性質、場合の数と確率)・B(数列)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)で、農学部も数学Ⅲまで出題されます。理科は「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から2科目で、工学部は学科によって指定があります(生体医用システム・機械システム・知能情報システムは物理が必須、化学物理工学科は物理と化学)。

農学部の前期は2027年度から配点が変わります。個別試験が700点(数学200・理科300・英語200)から1,000点(数学300・理科400・英語300)になり、合計は1,650点から1,950点になります(農学部の配点変更の予告、令和6年12月12日)。共通テストの配点は変わらないため、個別試験の比重が上がります。過去の合格最低点を見るときは、この違いに注意してください。

後期日程

学部 個別試験 個別計 共通テストとの合計
農学部(全学科) 英語のみ 400 400 1,350
工学部(全学科) 数学150・理科300・英語200 650 1,330

工学部後期の理科は1科目で、生体医用システム・機械システム・知能情報システムは「物理基礎・物理」、生命工学・応用化学・化学物理工学は「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」から1科目です。英語の個別試験は前期・後期ともリスニングを行わないと、大学の入試Q&Aに書かれています。

合格最低点はどのくらいか(2026年度入試の実績)

大学が公表している2026年度(令和8年度)前期日程の合格最低点です。得点率はこの記事で計算しました。農学部は2026年度の配点(合計1,650点)での数字なので、2027年度の配点にはそのまま当てはまりません。

学科 合格最低点 満点 得点率
農・生物生産学科 1,074.5 1,650 65.1%
農・応用生物科学科 1,124.5 1,650 68.2%
農・環境資源科学科 1,054.2 1,650 63.9%
農・地域生態システム学科 1,031.8 1,650 62.5%
農・共同獣医学科 1,247.8 1,650 75.6%
工・生命工学科 1,182.7 1,850 63.9%
工・生体医用システム工学科 1,162.9 1,850 62.9%
工・応用化学科 1,181.3 1,850 63.9%
工・化学物理工学科 1,168.8 1,850 63.2%
工・機械システム工学科 1,197.0 1,850 64.7%
工・知能情報システム工学科 1,155.8 1,850 62.5%

共同獣医学科を除くと、合計点の6割台前半から後半が合格ラインでした。同じ資料によると、2026年度の工学部前期の個別試験は、数学(350点満点)の合格者平均が学部全体で250.8点、理科(400点満点)が242.8点、英語(150点満点)が68.6点でした。工学部は英語の配点が小さく、数学と理科で差がつく構造です。

受かるための勉強の進め方

配点から逆算すると、やるべきことは次のように整理できます。

  1. 数学Ⅲまで含めた数学を最優先にする。前期の個別試験で数学は農学部300点・工学部350点と最大の配点です。農学部志望でも数学Ⅲが範囲に入る点を見落とさないようにします。
  2. 理科2科目を個別試験レベルまで仕上げる。理科は前期で個別400点・共通テスト200点の計600点です。大学の入試Q&Aでは、選択科目による有利不利はないよう出題していると説明しています。学科の指定(物理必須など)を先に確認して科目を決めます。
  3. 共通テストは6教科8科目を広く落とさない。950点は合計の約半分です。国語200点・情報Ⅰ50点も含め、苦手教科を作らないことが前提になります。
  4. 英語は学部で比重が違う。農学部は前期の個別300点、後期は英語400点だけの試験です。工学部は前期の個別150点と小さめです。
  5. 過去問は大学の冊子で入手できる。大学は前年度の試験問題を掲載した冊子「入試情報」を毎年7月に発行し、ホームページにも掲載しています(著作権の関係で掲載していないものもあります)。

偏差値を載せていない理由

「東京農工大学 偏差値」で調べる人は多いのですが、偏差値は模試を行う会社ごとに算出方法が違い、大学が公表する数字ではないため、この記事では載せていません。旧版のこの記事にあった偏差値の幅や「農学分野で国内トップクラス」といった評価も、出典がないため削除しました。代わりに、大学が公表している数字として、令和9年度入学者選抜要項に記載された令和8年度の志願倍率は農学部5.4倍、工学部4.6倍です。難易度の目安には、上の合格最低点の得点率を使うほうが確実です。

塾・予備校の選び方

「東京農工大専門」をうたう塾を探すより、次の3点で選ぶのが現実的です。

  1. 国公立理系の二次試験対策ができるか。数学Ⅲと理科2科目の記述対策が中心になります
  2. 共通テスト6教科8科目(情報Ⅰを含む)まで対策できるか
  3. 通いやすさ。大学の近くではなく、自宅や高校から通える場所を選ぶ。府中・小金井の周辺なら、中央線の立川に大手予備校の校舎があります

立川にある大手予備校の校舎(公式サイトで確認)

予備校 校舎 所在地・アクセス(公式)
河合塾 立川校 東京都立川市曙町1-14-13(公式)
駿台 立川校 東京都立川市柴崎町3-5-17。JR立川駅南口から徒歩2分(公式)
四谷学院 立川校 東京都立川市曙町2-29-13 四谷学院ビル(公式)

各予備校の特徴は、河合塾、駿台、四谷学院、東進ハイスクールの記事で紹介しています。旧版にあった「おすすめ塾ランキング」と「年間〇〇万円」という費用の目安は、根拠がないため削除しました。費用は各校舎の説明会で、受講する講座の数に応じて確認してください。大学の学部・学科の特徴は東京農工大学の評判と受験対策で紹介しています。

情報Ⅰは、教科書を読むだけでなく実際にプログラムを動かすと理解が早くなります。テックジムは東京・永田町に本校がある通学型のプログラミングスクールで、自分のペースで課題を進め、つまずいたらトレーナーに質問できます(学生は月額16,500円)。無料講座でPythonを試すこともできます。

よくある質問

Q. 東京農工大学の入試科目は何ですか?

一般選抜では共通テストの6教科8科目(国語、地理歴史・公民から1、数学2、理科2、外国語、情報Ⅰ)が必要です。前期日程の個別試験は、両学部とも数学・理科2科目・英語です。後期日程の個別試験は、農学部が英語のみ、工学部が数学・理科1科目・英語です。

Q. 東京農工大学の偏差値はどのくらいですか?

偏差値は模試を行う会社ごとに算出方法が違い、大学が公表する数字ではないため、この記事では載せていません。大学の公表資料では、2026年度前期日程の合格最低点の得点率は、共同獣医学科を除く各学科で62〜68%程度でした。

Q. 東京農工大学の農学部は2027年度から何が変わりますか?

前期日程の個別試験の配点が700点から1,000点に増えます(数学200→300点、理科300→400点、英語200→300点)。共通テストは950点のままなので、合計は1,650点から1,950点になります。

Q. 東京農工大学に二段階選抜(足切り)はありますか?

ありません。大学の入試Q&Aで、農学部・工学部とも二段階選抜を行っていないと説明されています。

Q. 前期と後期で同じ学科を受けられますか?

受けられます。前期日程と後期日程にそれぞれ出願できます。ただし、国公立大学の前期日程に合格して入学手続を完了した人は、後期日程を受験しても合格者になりません。

まとめ

東京農工大学に受かるには、共通テスト6教科8科目で大きく崩れずに950点のうちしっかり得点し、前期日程の個別試験で数学と理科2科目を取り切ることが軸になります。農学部は2027年度から個別試験が1,000点に増え、二次試験の比重が上がります。工学部は後期日程の募集人員が多いので、後期まで含めた受験計画を立てておくと安心です。一般選抜の学生募集要項は10月下旬に公開予定なので、出たら日程と配点を必ず確認してください。

この記事の出典と確認日

2027年度の日程・募集人員・配点は令和9(2027)年度入学者選抜要項、農学部の配点変更は科目配点の変更について(予告)、2026年度の合格最低点・個別試験の平均点・入試Q&Aは入試情報(令和8年度入試)によります。確認日は2026年10月15日です。入試制度は変更されることがあります。出願前には必ず大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。


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