Data Studio(旧Looker Studio)の副業の始め方|受けやすい仕事5つと「難しい」と言われる理由、会社員が守るルール

Looker Studioは2026年4月にGoogleが「Data Studio」へ名前を戻しました(日本語のページでは「データポータル」)。この無料のBIツールを使った副業は、GA4・広告・スプレッドシートのデータをつないだ定例レポートの作成と、既存レポートの修正・自動化から始めるのが現実的です。始める前に、勤務先の副業ルール・確定申告・契約条件の3つを確認してください。

この記事は「Looker Studio(Data Studio)を使える人が、副業として何を受けられるか」に絞って書いています。ツールそのものの使い方とGA4・サーチコンソールのレポートの作り方は、Looker Studio(現Data Studio)とは?で手順つきで解説しています。

Looker StudioはData Studioに名前が戻った

Google CloudのData Studioのリリースノートには、2026年4月16日付で「Looker StudioをData Studioとしてリブランドした」と書かれています。同じ日に「Gemini in Looker」も「Gemini in Data Studio」に変わりました。

  • 旧アドレスの lookerstudio.google.com を開くと、datastudio.google.com に転送されます(2026年10月15日確認)。
  • Google Cloudの日本語の製品ページでは、製品名が「データポータル」と表記されています。
  • 作ったレポートやデータソースはそのまま使えます。名前が変わっただけで、別のツールになったわけではありません。

副業の募集や仕事の依頼では、しばらく「Looker Studio」「Googleデータポータル」「Data Studio」の3つの呼び方が混在するはずです。案件を探すときも、自己紹介やポートフォリオに書くときも、3つの名前を併記しておくと検索で見つけてもらいやすくなります。

料金と、できることの範囲

同じ製品ページによると、レポートを作る人も見る人も無料で使えます。チーム向けの管理機能とGoogle Cloudのサポートが付く有料版「Data Studio Pro」は、プロジェクトごとにユーザー1人あたり月額9ドルです(2026年10月15日確認)。

機能 副業での使いどころ
データソースの接続 GA4、Google広告、スプレッドシート、BigQueryなどのGoogle製品に直接つなぐ。製品ページでは、パートナーが作ったコミュニティコネクタが1,300以上あると案内されている
レポートエディタ ドラッグ&ドロップでグラフや表、期間・絞り込みのコントロールを置く
計算フィールド・データの統合 CVRなどの指標を式で作る、複数のデータを1つの表にまとめる
共有・埋め込み 依頼主に閲覧・編集の権限を渡す、社内サイトに埋め込む
自動配信 レポートのPDFを決まった日時にメールで送る(配信のスケジュール設定)
コミュニティコネクタの開発 Google Apps Scriptで、インターネット上の任意のデータソースにつなぐコネクタを作る(Community Connectors)

副業で受けやすい仕事5つ

ここでは、Data Studioを使う仕事を「何を納めるか」で分けます。金額は案件の範囲や継続の有無、契約形態で大きく変わるので、このページでは示しません。募集要項の金額と作業範囲をセットで見てください。

仕事 納めるもの 必要な知識
1. GA4の定例レポート 月別・チャネル別のアクセスとコンバージョンのダッシュボード GA4の指標とディメンションの意味、期間比較
2. 広告レポートの統合 Google広告などの数字を1枚にまとめたレポート 広告の指標(表示回数・クリック・費用・CPAなど)
3. スプレッドシートの可視化 手作業で集計していた売上・問い合わせ表のグラフ化 データを縦持ちに整える前処理、計算フィールド
4. 既存レポートの修正と引き継ぎ 数字が合わない・表示が遅い・前任者のアカウントに依存しているレポートの作り直し データソースの認証方式、共有権限、GA4側の設定
5. つなぐ仕組みづくり コミュニティコネクタやBigQueryへの取り込み処理 Google Apps Script、SQL、API

1〜3は非エンジニアでも始めやすい仕事です。4と5はデータの仕組みを理解している人向けで、エンジニアが副業で入る余地が大きいのはこちらです。データ分析の副業全体の始め方はデータアナリストの副業の始め方にまとめています。

Looker Studio(Data Studio)が「難しい」と感じる理由

画面の操作自体はドラッグ&ドロップで覚えやすい一方、つまずく人が多いのは次のような点です。どれもツールの操作ではなく、データの理解の問題です。

  • データの形が整っていない:スプレッドシートの結合セルや、月が横に並んだ表はそのままではグラフにしにくく、先に1行1件の形に直す必要があります。
  • 数字が元の画面と合わない:GA4の画面とレポートで数字が少しずれることがあります。集計の単位や期間、しきい値の違いを説明できることが仕事の質につながります。
  • 複数のデータの統合:日付やURLの書き方がそろっていないと、統合しても行がつながりません。
  • 権限と共有:誰の認証情報でデータを読むかの設定を誤ると、見えてはいけない人に数字が見えたり、担当者が辞めた途端にレポートが動かなくなったりします。

逆に言えば、この4つを説明でき、直せることが副業での強みになります。GA4の指標の意味はGoogleアナリティクス(GA4)とは?で確認できます。

副業の始め方:4つのステップ

  1. 自分のデータでレポートを1つ作る:自分のブログやGoogleが公開しているサンプルデータなど、公開して問題のないデータを使います。勤務先のデータは使いません。
  2. 作ったものを説明できる形で残す:画面のキャプチャに加えて「どのデータをつないだか」「どの指標をどう定義したか」「何が分かるか」を短く書き添えると、依頼主が判断しやすくなります。
  3. 小さな範囲から受ける:最初は既存レポートの修正や、1つのデータソースだけのレポートなど、範囲がはっきりした仕事が向いています。
  4. 作業範囲と保守を契約で決める:納品後の修正回数、データの不具合が起きたときの対応、権限の受け渡し方法を事前に決めておきます。

代理店・制作会社から受けるときに確認すること

Data Studioのレポート作成は、広告代理店やWeb制作会社が顧客向けに作り、その一部を個人に外注する形もあります。個人で受ける場合、発注側の事業者にはフリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)のルールがかかります。公正取引委員会の解説ページでは、主に次の点が示されています(2026年10月15日確認)。

  • 発注するときは、直ちに書面またはメール・SNSのメッセージなどで取引条件を明示する(口頭だけは不可)。
  • 報酬の支払期日は、成果物を受け取った日から60日以内のできるだけ短い期間で決める。再委託の場合は、条件を満たせば元の委託の支払期日から30日以内とする例外がある。
  • 募集情報は正確で最新の内容にする。

作業範囲・納期・報酬・支払日がメッセージで示されているかを確認し、示されていなければ受ける前に文章でもらうようにしましょう。

会社員が副業を始める前に守ること

1. 勤務先の就業規則を確認する

厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表し、令和4年7月に改定しています(厚生労働省:副業・兼業)。ただし、副業を認めるかどうかや届出の方法は会社ごとの就業規則で決まります。始める前に必ず確認してください。

2. 本業のデータとアカウントを使わない

本業で扱っているGA4や広告アカウントの数字、社内のレポートのテンプレートを副業に流用するのは避けます。ポートフォリオにも使いません。

3. 税金:所得が年20万円を超えたら確定申告

国税庁のタックスアンサーNo.1900では、給与を1か所から受けている人で、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合は確定申告が必要とされています。ここでいう所得は、収入から経費を引いた金額です。

エンジニアがData Studioの副業で差をつけるには

画面でグラフを作るだけの仕事は、ツールが分かりやすいぶん引き受けられる人も多くなります。SQLでBigQueryのデータを整える、Google Apps Scriptで社内のシステムのデータを取り込む、Pythonで前処理を自動にする、といった「データを使える形にする」部分まで担えると、受けられる仕事の幅が広がります。テックジムでは無料のPython講座を開いていて、東京本校(永田町)で自分のペースで学び、つまずいたらトレーナーに質問できます。

よくある質問

Q. Looker StudioとData Studioは別のツールですか?

同じツールです。GoogleのData Studioのリリースノートには、2026年4月16日付でLooker StudioをData Studioとしてリブランドしたと書かれています。日本語の製品ページでは「データポータル」と表記されています。

Q. Looker Studio(Data Studio)は無料ですか?

レポートを作る人も見る人も無料で使えます。チーム向けの管理機能とサポートが付く有料版のData Studio Proは、プロジェクトごとにユーザー1人あたり月額9ドルです(2026年10月15日確認)。

Q. 副業で使うのにプログラミングは必要ですか?

GA4や広告、スプレッドシートのレポート作成なら必須ではありません。データの取り込みやコネクタの開発まで受けるなら、SQLやGoogle Apps Scriptの知識が必要になります。

Q. 副業の収入が少なくても確定申告は必要ですか?

給与を1か所から受けている会社員は、給与以外の所得(収入から経費を引いた額)の合計が年20万円を超えると確定申告が必要です。条件の細かい点は国税庁のタックスアンサーNo.1900で確認してください。

まとめ

  • Looker Studioは2026年4月16日にData Studioへ改称。日本語ページでは「データポータル」。無料で使え、Proは月額9ドル/ユーザー。
  • 副業で受けやすいのは、GA4・広告・スプレッドシートの定例レポート、既存レポートの修正、データをつなぐ仕組みづくり。
  • 代理店などから受けるときは、取引条件が書面やメッセージで示されているかを確認する。
  • 始める前に就業規則・本業のデータを使わないこと・確定申告(所得20万円)を確認する。

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