七里式プロンプト「8+1の公式」完全ガイド | ChatGPT活用術・使い方・テンプレート

 

ChatGPTなどの生成AIを効果的に活用するためのプロンプトエンジニアリングにおいて、最近大きな注目を集めているのが「七里式プロンプト」です。本記事では、株式会社エキスパートの代表取締役である七里信一さんが考案した七里式プロンプト「8+1の公式」について、初心者でも理解できるよう詳しく解説します。

七里式プロンプトとは?

七里式プロンプトは、ChatGPTとの対話を効果的に行うための構造化された指示方法です。まるでAIに”人間のように”考えさせ、こちらの意図を的確に読み取らせる——まさに魔法のようなプロンプトの公式として、多くのプロンプトエンジニアから高い評価を得ています。

プロンプトとは何か?

プロンプトとは、ChatGPTに入力する指示や質問のことです。七里信一さんは、プロンプトを「特定タスク専用のカスタム生成AIを構築するための技術」と定義しています。つまり、自分専用の生成AIを作るために必要な文章技術ということです。

七里信一氏について

経歴と実績

七里信一さんの年齢は51歳で、twitterのフォロワー数は2.2万人(2024年1月現在)株式会社エキスパートという会社を経営しています。生徒数5000人の生成AIエンジニア養成学校 飛翔にて、生成AI全般の知識を教えている。生成のZOOMセミナーの累計参加者数35,000人を突破という輝かしい実績を持ちます。

多彩な経歴

七里信一さんは1972年11月生まれで2025年8月時点での年齢は52歳です。高校卒業後に自衛隊→大工→内装屋→ITビジネスと多種多様な経験をされています。25年間で40回以上の転職を繰り返したという異色の経歴を持ち、日本一ChatGPTを触る経営者として一躍有名になりました。

七里式プロンプト「8+1の公式」の構造

「8+1の公式」は、以下の9つの要素から構成されます:

1. 前提条件

タイトル、依頼者、前提知識、目的で方向性を指示します。AIにタスクの全体像を理解させるために重要な要素です。

含まれる項目:

  • タイトル:今回のプロンプトのタイトル
  • 依頼者条件:依頼者(あなた)の属性
  • 制作者条件:製作者(誰に頼みたいのか)
  • 目的と目標:なぜ依頼したいのか
  • リソース:依頼を達成するための情報
  • 評価基準:達成されたといえる評価基準
  • 明確化の要件:達成するための具体的なステップやガイドライン

2. ペルソナ設定

読み手と書き手のペルソナを指示する要素です。対象となる読者や作成者の詳細な設定を行います。

対象プロファイル例:

  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 性格
  • 興味関心
  • スキルレベル

3. 参考情報

必要な背景知識や具体例などの参考情報を提示する部分です。AIが判断材料として使える情報を提供します。

4. 名詞と動詞

実行内容を名詞と動詞を使って具体的に指示する要素です。何を(名詞)どうする(動詞)かを明確にします。

5. 形容詞と副詞

名詞と動詞を修飾して回答の精度を上げる部分です。より詳細で具体的な指示を可能にします。

6. 出力形式

箇条書き、段落構成など、文章の基本形式を指定する要素です。

7. 出力フォーマット

テンプレート形式で出力テキストの構造を指定する部分です。

8. 文体指定

使用する言葉のスタイルやトーンを定義する要素です。

+1 追加指示

再度指示で精度が上がる、繰り返しできる補完要素です。

七里式プロンプトの特徴とメリット

安定した出力品質

かなり安定した出力が得られるのも、七里式プロンプトの特徴です。出力形式を指定すれば、必ずその形式で出力してくれます。前提条件もかなりしっかり作りこまれているので、意図しない方向への出力がかなり少ないという利点があります。

七里式プロンプトの5つのメリット

七里式プロンプトを使うメリットは以下の通りです:

  1. 明確性 → 「何を・どうして欲しいか」を9要素に分解して伝えることで、曖昧さゼロ。AIは迷わず、意図を”読み取る”ようになります。

  2. 柔軟性 → フォーマットは共通でも、内容は自由自在。1分で書ける簡易プロンプトも、5ステップかかる戦略設計もOK。

  3. 効率性 → 修正の手間が激減。やり直し不要。AIとの往復が少ない=時間が増える。

  4. 一貫性 → 書く人が変わっても、質は安定。チーム全体で共通言語として使える。

  5. 学習容易性 → 初心者でも理解しやすく、再現性も高い。プロンプト作成が「苦手じゃなくなる」。

実践的なテンプレート

基本テンプレート構造

以下は、七里式プロンプトの基本的なテンプレート構造です:

#前提条件:
タイトル:
依頼者条件:
制作者条件:
目的と目標:
リソース:
評価基準:
明確化の要件:

#対象プロファイル:
年齢:
性別:
職業:
性格:
興味関心:
スキルレベル:

#参考情報:
背景知識:
具体例:
関連データ:

#実行指示:
[名詞と動詞で具体的な指示]
[形容詞と副詞で詳細化]

#出力形式:
[箇条書き/段落/表形式など]

#出力フォーマット:
[テンプレート構造]

#文体:
[敬語/カジュアル/専門的など]

#+1追加指示:
[補完的な指示]

他のプロンプト手法との比較

深津式プロンプトとの違い

七里式プロンプトは、深津式プロンプ、シュンスケ式ゴールシークプロンプト、7Rプロンプトなど他の有名な手法と比較して、特にその網羅性と構造の明快さが光ります。初心者でも理解しやすく、すぐ実践に移せるという特徴があります。

活用シーンと実用例

ビジネス活用例

七里式プロンプトは、情報を整理し、目標を明確にする場合に効果的です。情報の収集と分析が容易になり、目標達成に向けた明確な道筋を導くことができます。

具体的な活用例:

  • マーケティング戦略の立案
  • ペルソナ作成
  • 企画書・提案書の作成
  • ブログ記事の構成案作成
  • メール文面の作成
  • 資料作成の効率化

学習・教育分野での活用

教育現場や自己学習においても、七里式プロンプトは威力を発揮します。複雑な概念の説明や学習計画の立案などに活用できます。

学習リソースと実践方法

無料セミナーの活用

現在七里式プロンプトの考案者である、七里信一さんが毎週ChatGPTの無料活用セミナーを実施しています。七里式プロンプトを七里信一さん本人が解説している好評の無料セミナーでは、実践的な活用方法を学ぶことができます。

生成AIの学校「飛翔」

生成AIの学校「飛翔」は、七里式プロンプトを深く学ぶことができます。飛翔では今回解説する七里式プロンプトの基本から応用まで学ぶスクールとなっており、体系的な学習が可能です。

プロンプト作成ツール

質問に答えるとどんなテーマでも七里式プロンプトができる汎用プロンプトメーカーも提供されており、初心者でも簡単に七里式プロンプトを作成できるようになっています。

注意点と使いこなしのコツ

初心者が陥りがちな罠

  1. 情報の詰め込みすぎ:すべての要素を完璧に埋める必要はありません
  2. 抽象的な表現:具体的で明確な指示を心がけましょう
  3. 目的の不明確さ:何のためにプロンプトを作るのかを明確にすることが重要

効果的な使い方のコツ

  1. 段階的な改善:一度に完璧を求めず、少しずつ改善していく
  2. テスト実行:作成したプロンプトは必ず実際に試してみる
  3. 継続的な学習:新しい手法や改善点を常に学び続ける

まとめ:七里式プロンプトで生成AIを最大活用

七里式プロンプト「8+1の公式」は、AIとのコミュニケーションを構造化し、効果的に活用するための強力なツールです。9つの要素を適切に組み合わせることで、AIからより精度の高い、有用な回答を得ることができます。

七里式プロンプトの価値:

  • 再現性の高い高品質な回答を得られる
  • チーム全体で共通の手法を使える
  • 初心者でも体系的に学習できる
  • 様々なビジネスシーンで活用可能

生成AIがますます重要になる現代において、どんなに生成AIが優秀になっても、それを指示して使うのは我々ユーザーです。七里式プロンプトをマスターすることで、生成AIの真の力を引き出し、仕事や学習の効率を大幅に向上させることができるでしょう。

練習を重ねることで、AIを使いこなし、様々なタスクを効率的にこなせるようになるはずです。ぜひ七里式プロンプトを活用して、生成AIとの対話をより豊かなものにしてください。

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