映像制作用語集|動画編集・撮影・映像制作で使われる専門用語をわかりやすく解説
映像制作では、「カット」「コンテ」「フレームレート」「コーデック」「カラーグレーディング」など、初心者にはわかりにくい専門用語が数多く使われます。
この記事では、映像制作・動画編集・撮影・音声・映像技術に関する用語を、初心者にもわかりやすく整理して解説します。
「映像制作を始めたいけれど専門用語がわからない」「動画編集の仕事で使われる言葉を覚えたい」という方にもおすすめです。
映像制作とは?
映像制作とは、企画から撮影、編集、音声処理、色調整、書き出しまでを行い、動画コンテンツを完成させる作業のことです。
映画やテレビ番組だけでなく、YouTube動画、企業PR動画、SNS広告、イベント映像、ミュージックビデオなど、さまざまな分野で映像制作が行われています。
一般的な映像制作は、次のような流れで進みます。
企画 → 構成 → 撮影 → 編集 → 音声処理 → カラー調整 → 書き出し → 公開
それぞれの工程で専門用語が登場するため、基本的な用語を知っておくと制作現場でのコミュニケーションがスムーズになります。
映像制作の基本用語一覧
まずは、映像制作で特によく使われる用語を一覧で紹介します。
| 用語 | 簡単な意味 |
|---|---|
| カット | 映像を構成する一つのショット |
| ショット | カメラを回してから止めるまでの映像 |
| シーン | 一つの場面・出来事 |
| コンテ | 映像の構成を絵や文章でまとめたもの |
| 絵コンテ | シーンを絵で表現した設計図 |
| タイムライン | 映像や音声を時間軸上に配置する画面 |
| トランジション | 映像と映像を切り替える効果 |
| Bロール | メイン映像を補足する映像 |
| テロップ | 映像上に表示する文字 |
| フレーム | 映像を構成する1枚の画像 |
| フレームレート | 1秒間に表示するフレーム数 |
| 解像度 | 映像の画素数 |
| アスペクト比 | 映像の縦横比 |
| コーデック | 映像・音声を圧縮・復元する方式 |
| ビットレート | 1秒あたりのデータ量 |
| レンダリング | 編集内容を映像として処理すること |
| カラーグレーディング | 映像の色味を調整する作業 |
| LUT | 色補正・色変換に使うデータ |
| クロマキー | 特定の色を透明化して合成する技術 |
| キーフレーム | エフェクトなどの変化を指定するポイント |
| モーショングラフィックス | 動きのあるグラフィック表現 |
| MA | 音声を仕上げる最終工程 |
| ナレーション | 映像に合わせて入れる説明音声 |
企画・構成に関する映像制作用語
企画
映像を制作する目的やターゲット、内容、公開媒体などを決める最初の工程です。
企業動画なら「何を伝えるための動画なのか」、YouTubeなら「誰に見てもらう動画なのか」を明確にします。
コンテ
完成する映像の構成を、文章や図などでまとめたものです。 撮影前に映像の流れを確認するために使われます。
絵コンテ
映像の各カットをイラストなどで表現した設計図です。 映画やCM、アニメーションなどでよく利用されます。
絵コンテには、以下のような情報が記載されることがあります。
- カメラアングル
- 登場人物の動き
- セリフ
- ナレーション
- カットの長さ
- 音楽・効果音
シナリオ
映像作品のストーリーやセリフ、場面展開などを文章でまとめたものです。 ドラマや映画だけでなく、企業動画やYouTube動画でも使用されます。
プリプロダクション
撮影前に行う準備工程のことです。 企画、脚本、キャスティング、ロケーション、撮影スケジュール、機材準備などが含まれます。
プロダクション
実際に撮影を行う工程を指します。 カメラ、照明、音声などのスタッフが連携して映像を撮影します。
ポストプロダクション
撮影後に行う編集・仕上げ作業のことです。
- 映像編集
- 音声編集
- テロップ
- CG
- カラーグレーディング
- MA
- 書き出し
撮影に関する映像制作用語
カット
映像制作における基本的な単位です。 一般的には、カメラを回し始めてから止めるまでの一つの映像、または編集上の一つの映像単位を指します。
ショット
カメラを撮影開始してから停止するまでに撮影された一続きの映像です。 「ロングショット」「ミディアムショット」「クローズアップ」など、画角によって分類されます。
ロングショット
人物や被写体を遠くから撮影する構図です。 人物だけでなく、周囲の風景や場所を見せたい場合にも使われます。
ミディアムショット
人物の上半身などを中心に撮影する構図です。 会話シーンなどでよく使われます。
クローズアップ
人物の顔や商品の一部分などを大きく映す撮影方法です。 表情や細部を強調したいときに利用します。
アップ
被写体を大きく映すことを指します。 人物の顔を大きく映す場合は「顔のアップ」などと呼ばれます。
引き
カメラを被写体から離したり、広い範囲を映したりする撮影です。 「寄り」の反対として使われます。
パン
カメラを左右方向に動かして撮影することです。 左から右、右から左へカメラを振ることで、広い風景などを見せられます。
チルト
カメラを上下方向に動かして撮影することです。 上方向へ動かすことを「チルトアップ」、下方向へ動かすことを「チルトダウン」と呼びます。
ズーム
レンズの焦点距離を変えて、被写体を大きくしたり小さくしたりすることです。 カメラそのものを移動させる「ドリー」とは異なります。
ドリー
カメラを台車などに載せて、前後・左右などに移動させながら撮影する方法です。
手ブレ
撮影時にカメラが揺れることで、映像が不安定になる現象です。 三脚やジンバル、手ブレ補正機能などで軽減できます。
映像編集に関する用語
タイムライン
動画編集ソフトで、映像や音声を時間軸に沿って配置する場所です。 カット編集やBGM、テロップ、エフェクトなどの編集を行います。
トリミング
映像の不要な部分を削ったり、必要な部分だけを残したりする編集作業です。
カット編集
映像を必要な部分に分割し、不要な部分を削除してつなぎ合わせる編集方法です。 動画編集の基本となる作業です。
ジャンプカット
同じカメラ位置の映像を途中で切り、時間が飛んだように見せる編集方法です。 YouTube動画などでもよく使われます。
トランジション
カットとカットの間を切り替える際に使用する映像効果です。
- クロスディゾルブ
- フェード
- ワイプ
- スライド
フェード
映像を徐々に明るくしたり暗くしたりする効果です。 映像が徐々に消える「フェードアウト」、徐々に現れる「フェードイン」があります。
ディゾルブ
前の映像を徐々に消しながら、次の映像を重ねて表示する切り替え方法です。 時間の経過や場面転換などを表現する際に使われます。
Bロール
メインとなる映像を補足するために挿入する映像です。
例えばインタビュー動画で、話している人物の映像をAロールとした場合、 仕事風景や施設の映像などをBロールとして挿入します。
テロップ
映像上に表示する文字情報です。 会話内容を表示する字幕や、重要なポイントを強調する文字などがあります。
字幕
話されている内容を文字として表示するものです。 外国語の翻訳だけでなく、聴覚障害者向けの情報提供や、音声を出せない環境での視聴にも利用されます。
キーフレーム
映像編集ソフトで、時間の経過に伴う変化を設定するポイントです。
例えば「0秒:文字が画面左」「2秒:文字が画面中央」という2つのキーフレームを設定すると、 その間を自動的に移動させることができます。
映像の画質・フォーマットに関する用語
解像度
映像を構成する画素(ピクセル)の数です。
| 呼び方 | 代表的な解像度 |
|---|---|
| SD | 720×480など |
| HD | 1280×720 |
| Full HD | 1920×1080 |
| 4K UHD | 3840×2160 |
| 8K UHD | 7680×4320 |
一般的に解像度が高いほど、細かく精細な映像を表現できます。
4K
横方向に約4,000画素を持つ高解像度映像の総称として使われます。 動画配信やテレビ、映画、カメラなど幅広い分野で利用されています。
8K
4Kよりさらに高い解像度を持つ映像規格です。 高精細な映像制作や放送などで利用されています。
アスペクト比
映像の横と縦の比率です。
代表的なものとして、以下があります。
- 16:9
- 4:3
- 9:16
- 1:1
YouTubeなどの一般的な横長動画では16:9、スマートフォン向けの縦動画では9:16がよく使われます。
フレーム
動画を構成している1枚1枚の画像です。 動画は大量の静止画を高速で表示することで、動いているように見えます。
フレームレート
1秒間に表示するフレーム数です。 「fps(frames per second)」という単位で表します。
例えば30fpsなら、1秒間に30枚のフレームを表示します。
代表的なフレームレートには、以下があります。
- 24fps
- 25fps
- 30fps
- 50fps
- 60fps
スローモーション
通常より高いフレームレートで撮影した映像を低いフレームレートで再生するなどして、 動きをゆっくり見せる表現です。
ビットレート
1秒間の映像・音声データ量を表す数値です。 一般的にビットレートが高いほど高品質な映像を維持しやすくなりますが、 その分ファイルサイズも大きくなります。
コーデック
映像や音声を圧縮・復元するための方式です。
代表的な映像コーデックには、以下があります。
- H.264
- H.265 / HEVC
- AV1
- ProRes
コンテナ
映像、音声、字幕などを一つのファイルにまとめる形式です。
代表的なものとして、以下があります。
- MP4
- MOV
- MKV
- WebM
「コーデック」と「コンテナ」は同じものではない点に注意しましょう。
レンダリング
編集した映像やエフェクトなどを計算処理し、完成した映像として出力するための処理です。 編集内容が複雑になるほど、レンダリングに時間がかかることがあります。
色に関する映像制作用語
カラーコレクション
映像の明るさや色味を整える作業です。 撮影条件によって生じた色の違いを修正し、映像全体の統一感を作ります。
カラーグレーディング
映像に意図した色や雰囲気を与える作業です。
例えば、以下のような雰囲気を色によって表現します。
- 映画のような雰囲気
- 暖かい印象
- 冷たい印象
- 高級感
- ダークな印象
LUT
「Look-Up Table」の略です。 映像の色を別の色に変換するために利用されるデータで、カラーグレーディングなどで使用されます。
ホワイトバランス
映像や写真における白色を適切な白として表現するための調整です。 照明の色温度などによって映像が青っぽくなったり、黄色っぽくなったりするため、適切に調整します。
色温度
光の色を数値で表したものです。 一般的にK(ケルビン)という単位を使います。
色温度が低いと暖色系、高いと寒色系の色になります。
音声に関する映像制作用語
BGM
「Background Music」の略です。 映像の背景で流す音楽を指します。
SE
「Sound Effect」の略で、効果音を意味します。 ドアを開ける音、クリック音、爆発音など、映像を補助する音が該当します。
ナレーション
映像の内容を説明するために入れる音声です。 企業紹介動画や教育動画、ドキュメンタリーなどでよく使用されます。
MA
映像作品の音声を最終的に仕上げる工程です。 セリフ、ナレーション、BGM、効果音などの音量やバランスを調整します。
ノイズリダクション
録音された音声から、空調音や環境音などの不要なノイズを軽減する処理です。
ミキシング
複数の音声素材をバランスよく組み合わせる作業です。 ナレーション、BGM、効果音などの音量バランスを調整します。
CG・エフェクト関連の用語
CGI
「Computer Generated Imagery」の略です。 コンピューターによって生成された画像や映像を指します。
VFX
「Visual Effects」の略です。 実写映像にCGなどの視覚効果を加える技術です。 映画やCM、ゲーム映像などで利用されています。
モーショングラフィックス
文字や図形、イラストなどのグラフィックに動きを付ける表現です。 企業動画や広告、SNS動画などで広く利用されています。
クロマキー
特定の色の背景を透明にして、別の映像と合成する技術です。 グリーンバック撮影などが代表的です。
グリーンバック
人物などの被写体を緑色の背景の前で撮影し、 後から背景を別の映像に置き換える撮影方法です。
オーバーレイ
映像や画像、文字などを別の映像の上に重ねて表示することです。
マスク
映像の一部分だけを選択して、加工・表示・非表示などを行うための領域です。
動画ファイルに関する用語
MP4
動画ファイルで広く利用されているコンテナ形式です。 互換性が高く、Web動画や動画配信など幅広い用途で利用されています。
MOV
Appleが開発したQuickTime由来の動画コンテナ形式です。 映像制作や編集の現場でも利用されています。
WebM
Webでの動画利用を想定したコンテナ形式です。 Webブラウザ上での動画配信などで利用されています。
書き出し
編集ソフト上で完成した映像を、MP4などの動画ファイルとして出力することです。 「エクスポート」と呼ばれることもあります。
映像制作でよく使われるソフト
映像制作では、さまざまな編集ソフトが利用されています。
- Adobe Premiere Pro
- Adobe After Effects
- DaVinci Resolve
- Final Cut Pro
- iMovie
- CapCut
動画編集ソフトは、カット編集を得意とするもの、モーショングラフィックスを得意とするもの、 カラーグレーディングを得意とするものなど、それぞれ特徴が異なります。
初心者がまず覚えたい映像制作用語10選
映像制作をこれから始める場合、すべての専門用語を一度に覚える必要はありません。
- カット
映像編集の基本単位。 - ショット
一続きに撮影された映像。 - Bロール
メイン映像を補足する映像。 - タイムライン
映像・音声を時間軸に並べる編集画面。 - フレームレート
1秒間に表示する画像の枚数。 - 解像度
映像の細かさを表す画素数。 - アスペクト比
映像の縦横比。 - コーデック
映像や音声を圧縮・復元する方式。 - レンダリング
映像を計算処理して生成すること。 - カラーグレーディング
映像の色を調整して作品の雰囲気を作る作業。
映像制作の用語を覚えるメリット
制作スタッフとの意思疎通がしやすくなる
「ここをカットしてください」「Bロールを入れましょう」「60fpsで撮影しましょう」といった会話の意味を理解できるようになります。
動画編集ソフトを使いやすくなる
Premiere ProやDaVinci Resolveなどの編集ソフトには、多くの専門用語が使われています。 基本用語を知っていると、機能の意味も理解しやすくなります。
映像の品質を判断しやすくなる
解像度、フレームレート、ビットレート、コーデックなどを理解すると、 動画の画質やファイルサイズについて判断できるようになります。
AI動画制作にも役立つ
近年は生成AIを使って動画を制作するケースも増えています。
AI動画生成ツールを使う場合にも、カメラワーク、ショット、フレームレート、アスペクト比、 モーションなどの映像用語を理解していると、プロンプトを作成しやすくなります。
まとめ|映像制作用語を理解して動画制作のスキルを高めよう
映像制作には、撮影、編集、音声、色、CG、ファイル形式など、さまざまな専門用語があります。
特に初心者は、 カット・ショット・Bロール・タイムライン・フレームレート・解像度・アスペクト比・コーデック・レンダリング・カラーグレーディング といった基本用語から覚えるとよいでしょう。
映像制作の用語を理解することで、動画編集ソフトの操作だけでなく、 撮影スタッフやディレクター、クライアントとのコミュニケーションもスムーズになります。
まずは頻繁に登場する用語から少しずつ覚え、実際に動画を撮影・編集しながら知識を身につけていくことがおすすめです。







