Kindle出版対応言語完全ガイド|話者数と対応国一覧【2025年最新版】

Kindleで出版できる言語は何種類?世界市場への扉を開く

Amazon Kindle Direct Publishing(KDP)では、世界中の読者に向けて電子書籍を出版することができます。しかし、どの言語で出版できるのか、どの市場を狙うべきか、正確な情報を知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Kindleで出版可能な全48言語を話者数順に紹介し、各言語が使用されている国や地域、市場規模についても詳しく解説します。

Kindle対応言語の全体像

KDPでは現在、48の言語での出版をサポートしています。ただし、言語によって以下の違いがあります:

  • 電子書籍のみ対応:アラビア語、中国語(繁体字)、ヒンディー語など
  • ペーパーバックのみ対応:ヘブライ語、ポーランド語など
  • 両方対応:英語、スペイン語、日本語など

主要言語(話者数1億人以上)

1. 英語|約13-15億人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド
  • インド、シンガポール、南アフリカ、アイルランド
  • 世界80カ国以上で公用語または第二言語として使用

市場の特徴: 英語は世界最大の電子書籍市場です。Amazon.com(米国)、Amazon.co.uk(英国)など、英語圏のAmazonストアは最も売上規模が大きく、Kindle出版で成功を目指すなら必須の言語です。特にアメリカ市場は電子書籍の普及率が高く、収益化のチャンスが最も大きい市場と言えます。


2. 中国語(繁体字)|約11億人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • 台湾、香港、マカオ
  • シンガポール、マレーシア(一部)
  • 海外華僑コミュニティ

市場の特徴: KDPでは繁体字のみサポートされており、簡体字(中国本土で使用)は現在未対応です。台湾と香港は電子書籍市場が成長中で、特に台湾では Readmoo や Kobo と並んでKindleも人気があります。中国本土市場へのアクセスは制限されているため、主に台湾・香港市場を狙った戦略が必要です。


3. ヒンディー語|約6億人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • インド(北部・中央部の公用語)
  • ネパール、フィジー
  • インド系移民コミュニティ(世界各地)

市場の特徴: インドは急成長中の電子書籍市場で、スマートフォンの普及に伴いデジタル読書人口が増加しています。ヒンディー語はインドの連邦公用語であり、ボリウッド映画などを通じて文化的影響力も大きい言語です。価格設定は低めが好まれる傾向があります。


4. スペイン語|約5億人以上

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • スペイン
  • メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、チリ、ペルー、ベネズエラ
  • 中南米20カ国以上
  • アメリカ(ヒスパニック人口約6,200万人)

市場の特徴: スペイン語は世界で2番目に多い母語話者を持ち、20カ国以上で公用語とされています。特にメキシコとスペインの電子書籍市場は成長著しく、Amazon.com.mx(メキシコ)やAmazon.es(スペイン)での販売が可能です。中南米市場は価格競争が激しいものの、人口の多さから大きなポテンシャルを持っています。


5. アラビア語|約3.7億人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • サウジアラビア、エジプト、アルジェリア、スーダン、イラク
  • モロッコ、イエメン、シリア、ヨルダン、UAE
  • 中東・北アフリカ20カ国以上で公用語

市場の特徴: アラビア語圏は若年層人口が多く、デジタルコンテンツへの需要が高まっています。右から左に読む言語(RTL)のため、フォーマットには特別な配慮が必要です。UAEやサウジアラビアなど湾岸諸国は購買力が高く、注目市場です。


6. フランス語|約3-4億人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • フランス、ベルギー、スイス、ルクセンブルク
  • カナダ(ケベック州)
  • アフリカ:セネガル、コートジボワール、コンゴ民主共和国など29カ国
  • ハイチ、モナコ

市場の特徴: フランス語は世界で2番目に広範囲で使用される言語です。Amazon.fr(フランス)は欧州の主要市場で、カナダやベルギーでも需要があります。アフリカのフランス語圏は人口増加が著しく、将来的な成長市場として注目されています。


7. ポルトガル語|約2.5億人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • ブラジル(2億人以上)
  • ポルトガル
  • アンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウ
  • 東ティモール、マカオ

市場の特徴: ブラジルは南米最大の電子書籍市場で、Amazon.com.br での販売が可能です。ポルトガル語は9カ国で公用語とされており、特にブラジル市場は人口が多く成長性が高いです。ブラジルとポルトガルでは表現や綴りに違いがあるため、ターゲット市場に応じた調整が推奨されます。


8. ドイツ語|約1.3億人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • ドイツ、オーストリア、スイス
  • リヒテンシュタイン、ルクセンブルク
  • ベルギー(一部)、イタリア北部(一部)

市場の特徴: Amazon.de(ドイツ)は欧州最大のAmazon市場で、電子書籍の購買力が高いことで知られています。ドイツ語圏は読書文化が根付いており、質の高いコンテンツに対する需要が強いです。3カ国で公用語とされており、安定した市場です。


9. 日本語|約1.25億人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバックのみ

主な使用国・地域:

  • 日本
  • 日系移民コミュニティ(ブラジル、アメリカなど)

市場の特徴: Amazon.co.jp は世界有数の電子書籍市場で、Kindle Unlimitedの普及率も高いです。日本語はほぼ日本国内でのみ使用される言語ですが、人口1.25億人の単一言語市場として非常に大きな規模を持っています。縦書き・横書き、漢字・ひらがな・カタカナの複雑な表記システムに対応する必要があります。


中規模言語(話者数1,000万人~1億人)

10. マラーティー語|約9,900万人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • インド(マハラシュトラ州、ムンバイ周辺)
  • ゴア州

市場の特徴: マハラシュトラ州はインドの経済中心地で、ムンバイ(ボンベイ)を含む重要な市場です。インド国内での地域言語コンテンツへの需要が高まっています。


11. タミール語|約7,700万人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • インド(タミル・ナードゥ州)
  • スリランカ、シンガポール、マレーシア
  • タミル系移民コミュニティ(世界各地)

市場の特徴: タミール語は古い歴史を持つ言語で、文学的伝統が豊かです。南インドとスリランカで広く使用され、海外のタミール系コミュニティも大きいです。


12. イタリア語|約6,500万人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • イタリア
  • スイス(ティチーノ州)
  • サンマリノ、バチカン市国
  • イタリア系移民コミュニティ(アメリカ、アルゼンチンなど)

市場の特徴: Amazon.it(イタリア)は成熟した欧州市場の一つです。イタリアは文学と芸術の伝統が深く、質の高いコンテンツへの評価が高い市場です。


13. ウクライナ語|約4,500万人

対応形式: 紙書籍のみ

主な使用国・地域:

  • ウクライナ
  • ウクライナ系移民コミュニティ(カナダ、アメリカなど)

市場の特徴: 電子書籍では未サポートですが、ペーパーバックでの出版が可能です。近年の情勢により、ウクライナ文化への国際的関心が高まっています。


14. ポーランド語|約4,500万人

対応形式: 紙書籍のみ

主な使用国・地域:

  • ポーランド
  • リトアニア、ベラルーシ、ウクライナ(一部)
  • ポーランド系移民コミュニティ(アメリカ、イギリスなど)

市場の特徴: ポーランドは中欧の重要市場で、EU加盟国として経済成長が続いています。電子書籍は未サポートですが、ペーパーバック市場は存在します。


15. グジャラート語|約5,600万人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • インド(グジャラート州)
  • パキスタン、バングラデシュ(一部)
  • グジャラート系移民コミュニティ(イギリス、アメリカ、東アフリカ)

市場の特徴: グジャラート州は実業家が多い地域として知られ、ビジネス関連コンテンツの需要があります。


16. マラヤーラム語|約3,500万人

対応形式: 電子書籍のみ

主な使用国・地域:

  • インド(ケララ州)
  • ラクシャディープ諸島
  • マラヤーラム系移民コミュニティ(湾岸諸国、欧米)

市場の特徴: ケララ州は識字率が高く、読書文化が根付いた地域です。マラヤーラム語文学は評価が高く、質の高いコンテンツへの需要があります。


17. オランダ語/フランドル語|約2,500万人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • オランダ
  • ベルギー(フランドル地方)
  • スリナム、アルバ、キュラソー

市場の特徴: オランダとベルギーは電子書籍市場が成熟しており、英語コンテンツも消費されますが、母語コンテンツへの需要も根強いです。


18. カタロニア語|約1,000万人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • スペイン(カタルーニャ州、バレンシア州、バレアレス諸島)
  • アンドラ(唯一の公用語)
  • フランス(ルシヨン地方)
  • イタリア(サルデーニャ島の一部)

市場の特徴: カタロニア語は地域アイデンティティと強く結びついており、地域文化への関心が高い読者層が存在します。


19. スウェーデン語|約1,000万人

対応形式: 電子書籍・ペーパーバック・ハードカバー

主な使用国・地域:

  • スウェーデン
  • フィンランド(公用語の一つ)
  • オーランド諸島

市場の特徴: スウェーデンは電子書籍の普及率が高く、北欧市場の中心です。購買力が高く、質の高いコンテンツへの支払い意欲があります。


小規模言語(話者数100万人~1,000万人)

20. デンマーク語|約600万人

使用国: デンマーク、グリーンランド、フェロー諸島

21. ヘブライ語|約500-900万人

対応形式: ペーパーバックのみ
使用国: イスラエル、ユダヤ人コミュニティ(世界各地)

22. フィンランド語|約550万人

使用国: フィンランド、スウェーデン(一部)

23. ノルウェー語(ブークモール)|約500万人

使用国: ノルウェー

24. ガリシア語|約240万人

使用国: スペイン(ガリシア州)

25. アイルランド語(ゲール語)|約17万人

使用国: アイルランド、北アイルランド(一部)

26. アフリカーンス語|約700万人

使用国: 南アフリカ、ナミビア

27. イディッシュ語|約100万人

対応形式: ペーパーバックとLTRハードカバーのみ
使用国: ユダヤ教正統派コミュニティ(世界各地)

28. ウェールズ語|約70万人

使用国: イギリス(ウェールズ)

29. バスク語|約75万人

使用国: スペイン(バスク地方)、フランス(バスク地方)

30. アイスランド語|約35万人

使用国: アイスランド


少数言語・地域言語(話者数10万人以下を含む)

KDPでは以下のような少数言語もサポートしています:

  • ブルトン語(約20万人・フランス)
  • スコットランド ゲール語(約6万人・スコットランド)
  • ロマンシュ語(約6万人・スイス)
  • フリジア語(約48万人・オランダ)
  • アルザス語(約60万人・フランス)
  • コルシカ語(約10万人・フランス)
  • ルクセンブルク語(約40万人・ルクセンブルク)
  • スコッツ語(約150万人・スコットランド)
  • プロヴァンス語(約10-20万人・フランス)
  • マン島語(約2,000人・マン島)
  • コーンウォール語(約数百人・イギリス)
  • 東フリジア語(約2,000人・ドイツ)
  • 北フリジア語(約1万人・ドイツ)
  • ノルウェー語(ニーノシュク)(約10万人・ノルウェー)
  • ラテン語(使用者少数・紙書籍のみ)

Kindle出版で言語を選ぶ際のポイント

1. 市場規模と競争状況を確認する

話者数が多い言語ほど市場規模は大きいですが、競争も激しくなります。英語やスペイン語は最大市場ですが、新規参入者にとってはニッチな言語の方が機会がある場合もあります。

2. 電子書籍とペーパーバックの対応を確認

一部の言語は電子書籍のみ、またはペーパーバックのみの対応となっています。出版形態に応じて適切な言語を選びましょう。

3. 多言語展開を検討する

同じ内容を複数言語で出版することで、グローバル市場にアクセスできます。特に英語版を作成することで、世界最大市場への扉が開かれます。

4. 文化的配慮とローカライゼーション

単なる翻訳ではなく、各言語圏の文化や慣習に配慮したローカライゼーションが成功の鍵です。

5. ロイヤリティ設定を理解する

Amazonでは地域によってロイヤリティ率(35%または70%)が異なります。対象市場のロイヤリティ設定を確認しましょう。


まとめ:Kindle出版で世界市場を攻略する

Amazon KDPは48の言語をサポートし、著者に世界中の読者へリーチする機会を提供しています。英語やスペイン語などの主要言語で大規模市場を狙うもよし、ニッチな言語で特定コミュニティに特化するもよし、戦略次第で様々な可能性が開けます。

重要なポイント:

  • 英語は必須とも言える最大市場(13-15億人)
  • スペイン語、ポルトガル語、フランス語は成長市場として魅力的
  • インド系言語(ヒンディー語、タミール語など)は新興市場として注目
  • 中国語(繁体字)は台湾・香港市場へのアクセスを提供
  • 小規模言語でも熱心な読者コミュニティが存在

あなたの専門知識や経験を、適切な言語で世界に発信することで、Kindle出版の可能性は無限に広がります。まずは母語での出版から始め、徐々に他言語への展開を検討してみてはいかがでしょうか。


関連情報:

  • Amazon KDP公式サイトでアカウント登録が可能です
  • サポートされる言語は随時更新される可能性があるため、最新情報は公式ヘルプページをご確認ください
  • 各言語での出版には適切なフォーマット設定が必要です

最終更新日: 2025年10月

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