WEBの歴史を徹底解説!インターネットはどのように誕生し発展したのか

 

はじめに

現在、私たちの生活に欠かせないインターネットとWEB(World Wide Web)。スマートフォンやパソコンで当たり前のように使っている技術ですが、その歴史はわずか30年余りという比較的短いものです。本記事では、WEBの誕生から現在までの発展の軌跡を、わかりやすく丁寧に解説していきます。

WEBの誕生前夜:インターネットの基礎技術

ARPANETの誕生(1969年)

WEBの歴史を語る前に、その基盤となったインターネット技術について触れる必要があります。1969年、アメリカ国防総省の高等研究計画局(DARPA)が、核攻撃に耐えうる分散型ネットワークとして「ARPANET」を開発しました。これが現在のインターネットの原型となります。

TCP/IPプロトコルの確立(1970年代)

1970年代には、異なるネットワーク間での通信を可能にするTCP/IPプロトコルが開発されました。この技術により、世界中のコンピュータが統一された方法で通信できるようになり、後のWEB技術の基盤が整いました。

WEBの誕生:ティム・バーナーズ=リーの革命

World Wide Webの考案(1989年)

1989年、スイスの欧州原子核研究機構(CERN)で働いていたティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)が、情報共有システムとして「World Wide Web」の概念を提案しました。当初は研究者間での論文や資料の共有を効率化することが目的でした。

最初のWEBブラウザとWEBサーバー(1990年)

1990年、バーナーズ=リーは世界初のWEBブラウザ「WorldWideWeb」(後にNexusに改名)と、世界初のWEBサーバーを開発しました。同年12月20日には、世界初のWEBサイト「info.cern.ch」が公開され、WEBの歴史が始まりました。

WEBの基本技術の確立

バーナーズ=リーは、WEBを構成する3つの基本技術を開発しました:

  • HTML(HyperText Markup Language): WEBページの構造を記述する言語
  • HTTP(HyperText Transfer Protocol): WEBサーバーとブラウザ間の通信規約
  • URL(Uniform Resource Locator): インターネット上の情報の場所を示すアドレス

WEBの普及期:1990年代前半

Mosaicブラウザの登場(1993年)

1993年、イリノイ大学で開発された「Mosaic」ブラウザが登場しました。これは画像を文字と一緒に表示できる初のグラフィカルブラウザで、WEBの爆発的普及のきっかけとなりました。

Netscape Navigatorの時代(1994年)

1994年、Mosaicの開発者たちがNetscape Communications社を設立し、「Netscape Navigator」をリリースしました。このブラウザは1990年代中期のWEB閲覧の標準となり、WEBの商業化を大きく推進しました。

WEBサイト数の急増

1993年末時点で世界のWEBサイト数はわずか623サイトでしたが、1996年には約100万サイトまで急増しました。この時期、多くの企業や組織がWEB上に進出し、情報発信の新たな手段としてWEBを活用し始めました。

ブラウザ戦争とWEB技術の発展:1990年代後半

Internet Explorerの参入(1995年)

1995年、マイクロソフトが「Internet Explorer」をリリースし、Netscapeとの激しい競争が始まりました。この「第一次ブラウザ戦争」は、WEB技術の急速な発展を促しました。

JavaScriptとCSSの登場

この時期には、WEBページを動的にするJavaScript(1995年)や、デザインを効率的に管理するCSS(1996年)など、現在でも使われている重要な技術が相次いで登場しました。

検索エンジンの発展

情報の爆発的増加に対応するため、Yahoo!(1994年)、AltaVista(1995年)、Google(1998年)など、様々な検索エンジンが登場し、WEB上での情報検索が容易になりました。

WEBの成熟期:2000年代

Web 2.0の概念(2004年)

2004年頃、ティム・オライリーによって「Web 2.0」という概念が提唱されました。これまでの一方向的な情報発信から、ユーザーが積極的に参加・投稿できる双方向的なWEBへの変化を表現したものです。

SNSの台頭

MySpace(2003年)、Facebook(2004年)、Twitter(2006年)など、ソーシャルネットワーキングサービスが次々と登場し、WEBは単なる情報媒体から、人々のコミュニケーションプラットフォームへと発展しました。

Ajax技術の普及

非同期通信技術「Ajax」の普及により、ページ全体を再読み込みすることなく部分的に更新できるようになり、よりスムーズなユーザー体験が実現されました。

モバイル時代とレスポンシブWEB:2010年代

スマートフォンの普及

2007年のiPhone、2008年のAndroidの登場により、モバイルでのWEB利用が急激に増加しました。これに対応するため、レスポンシブWEBデザインの概念が生まれ、あらゆるデバイスで最適な表示ができるWEBサイトが求められるようになりました。

HTML5とCSS3の標準化

2014年にHTML5、2011年からCSS3の各モジュールが段階的に標準化され、より豊富な表現と機能を持つWEBページの作成が可能になりました。

クラウドサービスの普及

Amazon Web Services(2006年)を皮切りに、クラウドコンピューティングサービスが普及し、個人でも企業レベルのWEBサービスを構築できる環境が整いました。

現代のWEB:2020年代

第二次ブラウザ戦争の終結

長らく続いたInternet ExplorerとFirefox、Chromeの競争は、Chromeの圧倒的勝利で終結しました。2021年、マイクロソフトはInternet Explorerのサポート終了を発表しました。

PWA(Progressive Web Apps)の普及

WEBアプリがネイティブアプリのような体験を提供できるPWA技術が普及し、WEBとアプリの境界があいまいになってきています。

WebAssemblyの登場

2017年に標準化されたWebAssemblyにより、ブラウザ上で高性能なアプリケーションを実行できるようになり、WEBプラットフォームの可能性がさらに広がりました。

WEB技術の未来展望

Web 3.0とブロックチェーン

分散型技術やブロックチェーンを活用した「Web 3.0」の概念が注目されており、中央集権的でない新しいWEBの形が模索されています。

VR/ARとWEB

WebXR技術の発展により、ブラウザ上でバーチャルリアリティや拡張現実体験ができる時代が到来しつつあります。

AI技術との融合

人工知能技術とWEBの融合により、よりパーソナライズされた体験や自動化されたコンテンツ生成が可能になってきています。

まとめ

WEBの歴史は、1989年のティム・バーナーズ=リーのアイデアから始まり、わずか30年余りで私たちの生活に欠かせない技術へと発展しました。情報共有の手段として始まったWEBは、コミュニケーションプラットフォーム、ビジネスの基盤、そして社会インフラへと進化し続けています。

今後もWEB技術は進歩を続け、VR/AR、AI、ブロックチェーンなどの新技術と融合しながら、私たちの生活をより豊かにする新たな可能性を開拓していくでしょう。WEBの歴史を理解することは、これからのデジタル社会を生きる上で重要な知識となるはずです。

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