なぜ中国からの亡命者が急増しているのか?習近平政権下で10倍に増加した背景を徹底解説

 

中国からの亡命者数が驚異的に増加

近年、中国からの亡命者が劇的に増加しています。習近平政権が発足した2012年には約12,000人だった亡命者数が、2021年には12万人近くまで急増し、わずか9年間で10倍に膨れ上がりました。

国連難民高等弁務官事務所の報告によれば、2012年以降、約73万人の中国国民が亡命を求めており、17万人以上が難民として中国国外に居住しています。この数字は、現代中国における深刻な人権状況を物語っています。

中国からの亡命が増加している主な理由

1. 抑圧的な統治体制の強化

習近平総書記が政権を掌握してからは、より抑圧的な統治体制と足並みを揃えるように、中国からの亡命希望者の数は年々驚異的な速度で増え続けています。

中国政府は2024年も国の全域で組織的な人権抑圧を続けており、特にチベット人居住地域および新疆のウイグル人に対する弾圧が深刻です。政府批判者、活動家、ジャーナリストへの圧力が強まり、不当な逮捕や拘禁が日常的に行われています。

2. 国家安全法による弾圧

香港では、2020年7月に中国が施行した国家安全法により、中国政府に反対する世論や平和的な政治的反対派に対する弾圧が続いています。この法律により、多くの香港市民が自由を求めて海外へ脱出する決断を迫られました。

香港においては、中国政府は多くの権利や自由を剝奪し、国家安全保障に関する罪を理由とする恣意的な逮捕を実施しており、亡命した民主主義活動家や元議員ら計13人の逮捕について報奨金を用意するなど、政治的脅迫を国外でも行っています。

3. ウイグル人への組織的人権侵害

世界ウイグル会議の広報担当者によれば、亡命者の多くが中国北西部の新疆地方の集中収容所や技術的全体主義の網から逃れてきたウイグル人です。

中国政府は現在も、ウイグル族や新疆自治区に居住するトュルク系ムスリムに対して、大規模な恣意的拘禁、拷問、強制失踪、集団監視、文化的・宗教的迫害、家族の分離、強制労働、性的暴力、生殖に関する権利の侵害など、人道に対する罪にあたる抑圧的な政策を継続しています。

4. 世界最先端の監視社会

地球上で設置されている監視カメラの半分は中国にあると言われており、習政権下の監視システムは「人海戦術+ハイテク」のハイブリッドシステムとなっています。

2024年の中国は、きわめて厳しい監視社会となっており、誰が、いつ、どこで、何をしたか、すべて当局が監視・点検してガラス張りにしています。このような息苦しい環境から逃れたいと考える人々が増えています。

5. 社会信用システムによる統制

中国政府は2014年に「社会信用システム」を提案し、市民の行動を監視し、ランク付けし、スコアが高いものに恩恵を、低いものに罰を与えるシステムを導入しました。

このシステムでは、政府と衝突した人物は「不誠実な人物」に格付けされ、航空機に乗れないだけでなく、不動産の購入、子どもを良い学校に入れること、高速列車での移動なども制限されます。この制度により、日常生活が著しく制限される人々が亡命を選択しています。

6. チベットでの文化的弾圧

チベットでは、当局によるチベット族の強制的な同化政策が現在も続いており、高度の情報統制により、チベットからの情報の取得・検証が著しく困難です。

チベット人はネット上に不都合なコメントを投稿したり、中国国外のチベット人と連絡を取ったりしたことで、恣意的な拘束にさらされており、当局はチベット固有の言語や遺産を教える学校を閉鎖し、抵抗する教育者や宗教指導者を拘束しています。

7. 宗教の自由の制限

中国当局は、中国共産党公認の教会への入会を拒否する信徒など、違法とみなされる宗教団体の指導者に日常的に嫌がらせをし、逮捕しています。

習近平総書記が2016年に宗教の中国化を呼びかけて以来、当局は党と習主席への忠誠を促進するために宗教を再形成しようとしてきました。信仰の自由を求める人々が、海外での信仰生活を選択しています。

8. 経済的困難と社会不安

海外留学ビザや投資ビザ、居住証明書を通じて中国からの移住を選択する人が増えています。これは、単なる政治的理由だけでなく、経済的な将来への不安も移住の動機となっていることを示しています。

亡命者が直面する困難

脱出した者でさえも安全とは言えず、亡命中のウイグル人は常に中国からの圧力を受け、居住国内で拘束され、強制送還させられる危険性があります。中国政府の長い腕は、国境を越えて亡命者を追い続けています。

まとめ:増加する亡命者が示すもの

中国からの亡命者の急増は、習近平政権下での人権状況の悪化を明確に示しています。監視社会の強化、少数民族への弾圧、思想・信仰の自由の制限、社会信用システムによる統制など、複合的な要因が人々を国外脱出へと駆り立てています。

亡命申請は他の選択肢がほとんどない人々が取る必死の行動です。この数字は、単なる統計以上のものを物語っています。それは、自由と尊厳を求める人々の切実な叫びであり、現代中国が抱える深刻な人権問題の証左なのです。

国際社会は、この増加し続ける亡命者の数を深刻に受け止め、中国における人権状況の改善を求め続ける必要があります。同時に、亡命者を受け入れる国々には、彼らの安全を保障し、中国政府からの圧力から守る責任があります。


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