アトラス彗星とは?2025年最新情報と観測方法|種類と見つけ方を徹底解説。3I/ATLAS地球再接近は12月20日
夜空に現れる神秘的な天体、アトラス彗星。2025年には史上3例目となる恒星間天体が発見され、天文学界に大きな注目を集めています。本記事では、アトラス彗星の最新情報から観測方法まで、わかりやすく解説します。
アトラス彗星とは
アトラス彗星は、ATLAS(Asteroid Terrestrial-Impact Last Alert System:小惑星地球衝突最終警告システム)によって発見された彗星の総称です。ATLASはハワイ、チリ、南アフリカに設置された望遠鏡を用いて、地球に接近する小惑星や彗星を早期に発見するシステムで、多くの天体を発見しています。
そのため「アトラス彗星」という名前を持つ天体は複数存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。
2025年に話題のアトラス彗星
史上3例目の恒星間天体「3I/ATLAS」
2025年7月1日、チリのATLASシステムが太陽系外から飛来した史上3例目の恒星間天体を発見しました。この天体は「3I/ATLAS」または「アトラス彗星(3I)」と命名されています。
3I/ATLASの特徴
直径は約19キロメートルと推定されており、過去の恒星間天体であるオウムアムア(100~400メートル)やボリソフ彗星(数キロメートル程度)よりもかなり大きいサイズです。軌道離心率が6という極端な値を示し、秒速58キロメートルもの超高速で太陽系に突入したことが判明しています。
10月末に太陽に最接近し、12月20日頃に地球と最接近する予定で、11月中旬頃には明け方に13等程度で観測可能になる見込みです。
2025年1月に明るく輝いた「C/2024 G3」
2024年4月にチリの望遠鏡で発見されたアトラス彗星(C/2024 G3)は、2025年1月13日に近日点を通過し、0等前後まで明るくなると予測されていました。
1月中旬から下旬にかけて夕方の西南西の超低空に姿を現し、17日頃までマイナス等級、19日頃まで1等級程度と予想され、双眼鏡での観察や写真撮影が可能でした。ただし、日の入り30分後の高度は最大でも2度ほどしかなく、観測には見晴らしの良い場所が必要でした。
その他のアトラス彗星
C/2025 K1 (ATLAS)
2025年5月24日に発見されたアトラス彗星で、当初は明るくなることが期待されていましたが、近日点に近づいても目立った増光を示さず、光度は9~10等級前後で横ばいとなっています。
紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)
2023年1月に中国の紫金山天文台と南アフリカのATLAS望遠鏡によって発見された彗星で、2024年9月27日に近日点を通過しました。2024年10月前半が最も明るく見える時期で、3等以上の明るさに達し、日本でも多くの人が観測に成功しました。
アトラス彗星の観測方法
基本的な観測のポイント
1. 観測時期と方角を確認する
彗星ごとに見える時期と方角が異なります。天文アプリ(Sky TonightやStar Walk 2など)を使用すると、空の彗星の位置をすばやく正確に把握できます。
2. 観測に適した場所を選ぶ
できるだけ空が暗く、見晴らしの良い場所を選びましょう。市街地の明かりが少ない郊外や高台が理想的です。
3. 双眼鏡や望遠鏡を活用する
肉眼では彗星の存在がぼんやりとわかる程度でも、望遠鏡や双眼鏡を使えば彗星の尾を確認できる可能性が高まります。10×50の双眼鏡やそれ以上の倍率の機材があると観測しやすくなります。
写真撮影のコツ
露光時間などが調整可能なカメラと望遠がきくレンズ、三脚などを揃えることで、彗星の撮影が可能になります。スマートフォンでも高性能なナイトモードを備えている場合は、数秒間の長時間露光で彗星を捉えられることがあります。
観測アプリの使い方
Sky TonightアプリやStar Walk 2アプリを使用する場合、画面下部の拡大鏡アイコンをタップし、検索フィールドに彗星の名前を入力します。検索結果で彗星を見つけ、青いターゲットアイコンをタップすると、アプリが空の彗星の現在位置を表示します。デバイスを空に向け、白い矢印に従って彗星を探しましょう。
彗星の明るさについて
彗星は等級が約4に達すると肉眼で観測可能になります。ただし、等級スケールは天体に広がる光の全体量を測定するものであり、星や惑星のようなピンポイントの光源とは異なり、彗星のような拡散した天体では視認限界が異なることに注意が必要です。
また、彗星は非常に予測不可能な天体であり、明るさや尾の形状は実際に観測してみないとわからない部分が多くあります。
ATLASシステムの重要性
ATLASは地球に衝突する可能性のある小惑星を早期に発見し警報するシステムとして開発されました。ハワイ、チリ、南アフリカに配置された望遠鏡が、移動する天体を網羅的に捜索・発見しています。
このシステムにより、これまで多くの彗星や小惑星が発見され、地球防衛と天文学の発展に大きく貢献しています。恒星間天体のような希少な天体の発見も、このシステムの高い観測能力によって実現しています。
今後のアトラス彗星観測の展望
2025年の注目ポイント
2025年10月現在、スワン彗星(C/2025 R2)が6等級と推定されており、双眼鏡や小型望遠鏡で観測可能です。また、2025年11月下旬にはレモン彗星が2025年末に最も明るい彗星となる有力候補として注目されています。
恒星間天体の3I/ATLASについても、今後の観測データの蓄積により、太陽系外の惑星系に関する新たな知見が得られることが期待されています。
彗星観測を楽しむために
彗星は周期的に近づいてくるものだけでなく、新しく発見されるものも多くあります。天文ニュースや観測情報を定期的にチェックすることで、貴重な観測機会を逃さずに済みます。
また、彗星の中には二度と地球に近づかない非周期彗星も存在します。一期一会の天体ショーを楽しむためにも、観測のチャンスがあれば積極的にトライしてみることをおすすめします。
まとめ
アトラス彗星は、ATLASシステムによって発見される様々な彗星の総称であり、それぞれが異なる特徴を持っています。2025年には史上3例目となる恒星間天体が発見されるなど、天文学的に重要な発見が続いています。
観測には天文アプリを活用し、双眼鏡や望遠鏡を用意することで、より詳細に彗星の姿を楽しむことができます。夜空を見上げて、宇宙からの神秘的な訪問者を探してみてはいかがでしょうか。
観測時の注意点
- 太陽に近い位置にある彗星を観測する際は、絶対に太陽を直接見ないよう注意してください
- 飛行機雲との見間違いに気を付けましょう
- 最新の観測情報を確認してから観測に臨みましょう
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