AGENTS.md と CLAUDE.md の違いを徹底解説|AIコーディングエージェントの設定ファイル比較

AIを活用したコーディングエージェントが急速に普及する中、プロジェクトルートに置く「エージェント向け指示ファイル」の存在感が増しています。代表的なのが AGENTS.mdCLAUDE.md の2つです。

どちらも「AIにプロジェクトのルールや文脈を伝えるためのMarkdownファイル」ですが、対象とするツール・読み込まれるタイミング・書き方の作法が異なります。本記事では両者の違いを整理し、どちらをどう使うべきかを解説します。

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公開日:2026年 / カテゴリ:AIツール・開発環境


CLAUDE.md とは何か

CLAUDE.md は、Anthropic が提供するコーディングエージェント Claude Code が自動的に読み込む設定ファイルです。

読み込まれるタイミング

Claude Code は起動時・会話開始時に以下の場所を再帰的に探索し、CLAUDE.md を自動でコンテキストに取り込みます。

  • カレントディレクトリ(プロジェクトルート)
  • 親ディレクトリ(ホームディレクトリまで遡る)
  • サブディレクトリ内の CLAUDE.md(必要に応じて)

主な用途

  • プロジェクト固有のコーディング規約・スタイルガイド
  • よく使うコマンド(ビルド・テスト・リントなど)
  • アーキテクチャの概要・ディレクトリ構成の説明
  • 「やってはいけないこと」のルール定義
  • チームの開発フロー・PRルール

書き方の特徴

Claude Code に最適化されており、Anthropic の公式ドキュメントでも「簡潔に、箇条書きで」書くことが推奨されています。Claude Code は長大なファイルより、要点を絞った記述を好みます。

# MyProject

## よく使うコマンド
- `npm run dev` — 開発サーバー起動
- `npm test` — テスト実行
- `npm run lint` — ESLint実行

## コーディング規約
- TypeScript 厳格モード必須
- コンポーネントは関数型のみ(クラスコンポーネント不可)
- コメントは日本語で記述

AGENTS.md とは何か

AGENTS.md は、主に OpenAI Codex CLI(および互換エージェント)が参照する設定ファイルです。OpenAI が2025年にCodex CLIをオープンソース公開した際に採用したファイル名で、業界標準として他のエージェントにも広まりつつあります。

読み込まれるタイミング

Codex CLI はタスク実行前に以下を探索します。

  • プロジェクトルートの AGENTS.md
  • ホームディレクトリの ~/.codex/AGENTS.md(グローバル設定)
  • サブディレクトリの AGENTS.md(そのディレクトリ内作業時)

複数の AGENTS.md が存在する場合、より具体的なパス(深い階層)のファイルが優先されます。

主な用途

  • エージェントが実行してよいコマンドの許可リスト
  • ファイルアクセス・変更範囲の制限
  • タスク完了の定義(何をもって「完了」とするか)
  • テスト・検証の実行手順
  • プロジェクト固有の用語・ドメイン知識

書き方の特徴

Codex CLI はエージェントとして「タスクを自律的に完了する」ことを重視するため、AGENTS.md にはエージェントの行動範囲を明示する記述が効果的です。

# AGENTS.md

## 許可されている操作
- `src/` 以下のファイルの読み書き
- `npm test` の実行
- Git の add/commit(push は不可)

## 禁止事項
- `node_modules/` の直接編集
- 環境変数ファイル(.env)の変更
- 本番環境への直接デプロイ

## タスク完了の条件
- すべてのテストがパスすること
- ESLint のエラーがゼロであること

AGENTS.md と CLAUDE.md の主な違い

比較項目 CLAUDE.md AGENTS.md
主な対応ツール Claude Code(Anthropic) Codex CLI(OpenAI)・互換エージェント
ファイルの目的 プロジェクト文脈・規約の伝達 エージェントの行動ルール・権限の定義
読み込み主体 Claude Code が自動取得 Codex CLI・各種エージェントが参照
記述スタイル 人間向けドキュメントに近い エージェント制御に特化した命令形式
スコープ Claude Code のみに影響 複数のエージェントで共通利用を想定
公式仕様 Anthropic が定義・文書化 OpenAI が提唱・業界慣習として普及
配置場所 プロジェクトルート〜親階層 プロジェクトルート・ホームディレクトリ
汎用性 Claude Code 専用 ツール非依存の標準化を志向

最大の違い:「誰が読む想定か」

  • CLAUDE.md → Claude(Anthropic のモデル)に最適化された指示書
  • AGENTS.md → ツールを問わないエージェント全般への汎用的な指示書

この思想の違いが、ファイル名の違いにそのまま表れています。


どちらを使えばいいか

Claude Code だけを使っている場合

CLAUDE.md のみで十分です。Claude Code は CLAUDE.md を優先的に読み込むため、こちらに集中して書きましょう。

Codex CLI や複数のエージェントを使っている場合

AGENTS.md をメインに置き、Claude Code 固有の設定は CLAUDE.md に補完する構成が理想的です。

チーム開発・OSS プロジェクトの場合

両方を用意するのがベストプラクティスです。どのエージェントを使うかはメンバーによって異なるため、両ファイルを共存させることで柔軟性が上がります。


両ファイルを共存させる方法

AGENTS.mdCLAUDE.md はどちらも同一プロジェクトに置くことができます。競合するわけではなく、それぞれのエージェントが対応するファイルを参照します。

推奨ディレクトリ構成

my-project/
├── AGENTS.md        # 全エージェント共通のルール
├── CLAUDE.md        # Claude Code 固有の補足設定
├── src/
├── tests/
└── package.json

役割分担の考え方

AGENTS.md に書くこと(共通ルール)

  • 実行許可コマンド一覧
  • 変更禁止ファイル・ディレクトリ
  • タスク完了基準

CLAUDE.md に書くこと(Claude Code 固有)

  • プロジェクト固有のコンテキスト・背景説明
  • Claude Code に特有の操作パターン
  • AGENTS.md を参照するよう誘導する記述
# CLAUDE.md

このプロジェクトの共通エージェントルールは `AGENTS.md` を参照してください。
以下は Claude Code 固有の補足情報です。

## アーキテクチャ概要
...

効果的な記述例

CLAUDE.md の記述例(Webアプリプロジェクト)

# E-Commerce Platform

Next.js 15 + TypeScript + Prisma で構築されたECサイトです。

## セットアップ
```bash
npm install
npx prisma migrate dev
npm run dev

重要なディレクトリ

  • src/app/ — App Router のページ
  • src/components/ — 共通UIコンポーネント
  • src/lib/ — ユーティリティ・ヘルパー
  • prisma/schema.prisma — DBスキーマ

コーディングルール

  • Server Components をデフォルトとし、必要な場合のみ "use client" を付与
  • API Routes は src/app/api/ に配置
  • 型定義は src/types/ に集約
  • テストは Vitest を使用(*.test.ts

### AGENTS.md の記述例(同プロジェクト)

```markdown
# AGENTS.md

## 実行してよいコマンド
- `npm run build` — ビルド確認
- `npm test` — テスト実行
- `npm run lint` — Lint チェック
- `npx prisma generate` — Prisma クライアント再生成

## 変更してはいけないファイル
- `.env` および `.env.local`
- `prisma/migrations/` 内の既存ファイル
- `next.config.ts`(変更が必要な場合は人間に確認)

## タスク完了基準
1. `npm run build` がエラーなく通ること
2. `npm test` が全件パスすること
3. `npm run lint` の警告・エラーがゼロであること

まとめ

CLAUDE.md AGENTS.md
一言で言うと Claude Code 専用の指示書 汎用エージェント向けのルール定義書
使うべき場面 Claude Code を主力に使う場合 複数エージェントを併用する場合

ポイントのまとめ:

  • CLAUDE.md は Claude Code が自動で読み込む、Anthropic 公式のコンテキストファイル
  • AGENTS.md は OpenAI Codex CLI が起源の、エージェント全般に向けた汎用フォーマット
  • 両者は競合しないため、共存させることでマルチエージェント環境に対応できる
  • チーム・OSS 開発では両方を用意し、役割を分担するのが現在のベストプラクティス

AIコーディングエージェントの標準化はまだ発展途上ですが、AGENTS.mdCLAUDE.md の使い分けを理解しておくことで、どのツールが主流になっても柔軟に対応できるプロジェクト構成を作れます。


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