Claude-mem完全ガイド|Claude Codeのセッション記憶を永続化するプラグインの導入・使い方

Claude Codeを日常的に使っているエンジニアなら、一度は経験したことがあるはずです。
「昨日あのバグを修正した手順を、またゼロから説明しないといけない…」
Claude Codeはセッションをまたぐと、前回の会話内容をすべて忘れてしまいます。プロジェクトの背景、アーキテクチャの決定経緯、難解なバグの修正方法——それらをセッションのたびに再入力するのは、開発効率を大きく下げます。
Claude-mem は、この問題を根本から解決するために作られたClaude Code専用の永続メモリプラグインです。本記事では、Claude-memの概要・仕組み・インストール手順・活用方法を徹底解説します。
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目次
Claude-memとは?
Claude-mem(クロード・メム)は、Alex Newman(@thedotmack)が開発したオープンソースのClaude Codeプラグインです。
一言で言うと:AIコーディングセッションの「すべて」を自動で記録・圧縮し、次のセッションに引き継ぐ永続メモリシステム
Claude-memはセッション中のツール使用履歴、ユーザーの意思決定、バグ修正の内容、アーキテクチャの選択などを自動的にキャプチャし、AIが意味的に圧縮した「記憶」として保存します。次回のセッション開始時には、その記憶が自動でインジェクトされ、Claude Codeが前回の続きから作業を再開できるようになります。
- GitHub: https://github.com/thedotmack/claude-mem
- 公式ドキュメント: https://docs.claude-mem.ai
- ライセンス: AGPL-3.0
Claude-memの主な特徴
🧠 セッションをまたいだ永続メモリ
セッションが終了・再接続した後も、コンテキストが失われません。直近10セッション分の情報が次回のセッション開始時に自動でロードされます。
📁 フォルダーコンテキストファイル(Folder Context Files)
プロジェクトフォルダー内に CLAUDE.md ファイルを自動生成し、そのフォルダーに関連するアクティビティタイムラインを記録します。Gitワークツリーにも対応しています。
🔍 自然言語でのメモリ検索(MCP Search Tools)
「auth.ts に影響した決定は何か?」「認証まわりについて知っていることは?」といった自然言語クエリで、過去の記録を検索できます。
🎭 モードシステム
用途に応じてワークフローモードを切り替えられます。
| モード | 用途 |
|---|---|
| Code | 通常のコーディング |
| Investigation | バグ調査・デバッグ |
| Chill | ライトな作業 |
| メール関連タスク |
🌐 多言語対応(28言語)
スペイン語・中国語・フランス語・日本語など28言語のモードに対応。日本語モード(code--ja)も利用可能です。
🔒 プライバシー制御
<private> タグで囲んだ内容は記憶の対象外にできます。機密情報を含むコンテキストも安全に扱えます。
🌐 Web Viewer UI
http://localhost:37777 にアクセスすると、リアルタイムのメモリストリームをブラウザで可視化できます。ベータ版チャンネルへの切り替えもここから行えます。
Claude-memの仕組み(アーキテクチャ)
Claude-memは4つのライフサイクルフックを使ってセッション全体を管理します。
セッション開始 → 直近10セッションのコンテキストをインジェクト
↓
ユーザーのプロンプト送信 → セッション作成・プロンプト保存
↓
ツール実行 → 観察(Read, Write等)をキャプチャ
↓
ワーカーが処理 → Claude Agent SDKで学習内容を抽出・圧縮
↓
セッション終了 → サマリー生成 → 次のセッションへ引き継ぎ
コアコンポーネント
| コンポーネント | 役割 |
|---|---|
| 4つのライフサイクルフック | SessionStart / UserPromptSubmit / PostToolUse / Stop |
| ワーカーサービス | ポート37777のHTTP APIをBunで管理 |
| SQLiteデータベース | セッション・観察・サマリーをFTS5検索付きで保存 |
| MCPサーチツール | 自然言語で過去コンテキストをクエリ |
| Web Viewer UI | SSE+無限スクロールでリアルタイム可視化 |
RAD(Retrieval Augmented Development)という新概念
Claude-memは、RAG(Retrieval Augmented Generation)が外部知識検索を標準化したように、AIエージェントが自身のワーキングメモリをキャプチャ・検索する仕組み「RAD」 を提唱しています。エフェメラルな会話を、永続的で検索可能なアーカイブへと変換するコンセプトです。
インストール方法
前提条件
- Node.js: 18.0.0以上
- Claude Code: 最新版(プラグインサポート付き)
- Bun: 自動インストールされます
- SQLite 3: バンドル済み
方法1:npxコマンド(推奨)
npx claude-mem install
方法2:Claude Codeのプラグインマーケットプレイスから
Claude Code内で以下のコマンドを実行します。
/plugin marketplace add thedotmack/claude-mem
/plugin install claude-mem
インストール後、Claude Codeを再起動するだけで、前のセッションのコンテキストが自動的に新しいセッションに引き継がれます。
⚠️ 注意:
npm install -g claude-memではSDK/ライブラリのみがインストールされ、プラグインフックやワーカーサービスは設定されません。必ずnpx claude-mem installを使用してください。
Cursor / Gemini CLIとの連携
Claude Code以外にも、CursorやGemini CLIとの統合もサポートされています。詳細は公式ドキュメントを参照してください。
設定・カスタマイズ
設定ファイルは ~/.claude-mem/settings.json に自動生成されます。
主な設定項目:
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| AIモデル | 使用するAIモデルの指定 |
| ワーカーポート | デフォルトは37777 |
| データディレクトリ | 記憶データの保存場所 |
| ログレベル | デバッグ情報の詳細度 |
| コンテキストインジェクション設定 | 何をインジェクトするかの11項目 |
OpenRouterやGeminiをAIプロバイダーとして使用する設定にも対応しています。
メモリ検索の使い方
Claude-memは3層ワークフローで効率的なメモリ検索を実現します。
// ステップ1: インデックスを検索
search(query="認証バグ", type="bugfix", limit=10)
// ステップ2: インデックスを確認し、関連IDを特定(例:#123, #456)
// ステップ3: 詳細を取得
get_observations(ids=[123, 456])
このトークン効率の高い設計により、必要な情報だけをピンポイントで取得できます。
バージョン履歴(主要アップデート)
v9.0.0 – Live Context(最新)
- フォルダーコンテキストファイル機能(
CLAUDE.mdの自動生成) - Gitワークツリーのサポート
- 観察数の上限設定が可能に
- Windows環境のIPCおよびフック実行の不具合修正
v7.1.0 – Bun Migration
- PM2からBunへのプロセス管理移行
better-sqlite3からbun:sqliteへ変更し、データベースアクセスを高速化
v7.0.0 – Context Configuration
- コンテキストインジェクションの細粒度制御(11項目)
<private>タグによるデュアルタグプライバシーシステム
Claude-memとAnthropicの公式MEMORY.md機能との違い
2026年初頭、Anthropic自身がClaude Codeにauto-memory(MEMORY.md)機能を公式に追加しました。これはClaudeが自分でセッション間のコンテキスト(ビルドコマンド、コーディング嗜好、アーキテクチャ選択など)を MEMORY.md に記録・引き継ぎする機能です。
Claude-memと公式機能の違いを以下の表で整理します。
| 比較項目 | Claude-mem | 公式MEMORY.md |
|---|---|---|
| 提供元 | サードパーティ(OSS) | Anthropic公式 |
| インストール | プラグイン導入が必要 | Claude Code組み込み |
| 検索機能 | 自然言語MCPサーチ | なし |
| Web UI | あり(localhost:37777) | なし |
| 多言語モード | 28言語対応 | 未対応 |
| カスタマイズ性 | 高い(11項目の設定) | 限定的 |
| プライバシー制御 | <private> タグで細粒度制御 |
なし |
公式機能も便利ですが、より高度な検索・可視化・カスタマイズを求める開発者にはClaude-memが依然として強力な選択肢です。
こんな人におすすめ
- 長期にわたるプロジェクトをClaude Codeで開発しているエンジニア
- セッションをまたいで複雑なバグの調査・修正を行う人
- 同じコードベースを複数人で扱うチーム開発
- AIとのやりとりの履歴を後から参照・分析したい人
- CursorやGemini CLIと組み合わせてコンテキストを共有したい人
まとめ
Claude-memは、Claude Codeの最大の弱点である「セッションをまたいだ記憶の欠如」を解決する強力なプラグインです。
- ✅
npx claude-mem installの1コマンドで導入完了 - ✅ 自動でセッション内容をキャプチャ・圧縮・引き継ぎ
- ✅ 自然言語でのメモリ検索(MCP Tools)
- ✅ Web UIでメモリをリアルタイム可視化
- ✅ プライバシー制御・多言語対応(28言語)
Claude Codeをより賢く、より継続的に使いこなしたいエンジニアに、ぜひ試してほしいツールです。
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