プログラミングが楽しくなるのはいつから?最初の3週間を越える方法と、学校で習った人ほど伸びない理由

プログラミングが楽しくなるのはいつから?最初の3週間を越える方法と、学校で習った人ほど伸びない理由

プログラミングが楽しくなるのは、筆者(テックジム代表)が企業研修で受講者の日報を読んだ限りでは「学び始めて4週目」からでした。最初の3週間は、理解できないもどかしさが続く我慢の期間です。この記事では、なぜ最初はつまらないのか、学校でプログラミングを習った人ほど伸び悩むのはなぜか、無料講座を渡り歩いても上達しない理由、そして3週間の壁を越えるための具体的な方法を解説します。

この記事は、テックジム代表が配信しているメルマガ「グラさん通信」の内容をもとに、加筆・再構成したものです。

結論:楽しくなるのは4週目から。最初の3週間は我慢の期間

筆者は以前、1か月間、企業研修のPython講師を務めました。受講者には毎日日報を書いてもらっていたのですが、その日報に「楽しい」という言葉が出始めたのは、おおむね第4週目でした。

きっかけは、受講者が自分でオリジナルのアプリを作り始めたことです。それまでに理解できたことを、自分の作りたいものに使えた。その手応えが「楽しい」という言葉になって出てきます。

裏を返せば、第3週までは「わからない」「思うように書けない」というもどかしさの中にいるということです。プログラミングがつまらないと感じている人の多くは、この3週間の途中でやめてしまっています。逆に言えば、ここを越えれば景色が変わります。

なぜ最初の3週間はつまらないのか

理由はシンプルで、「わかる」より先に「やる」ことが求められるからです。

教科書の例題は、読めばわかる程度にやさしく作られています。ところが、それを少し変えた演習になると、1回目はまず解けません。変数、条件分岐、関数と、新しい概念が次々に出てくるので、ひとつ理解したと思ったら次でつまずく。この「わかったつもり」と「書けない」の落差が、最初の数週間の苦しさの正体です。

テックジムでは、同じ問題を5回繰り返して解くことを前提にしています。そのうえで受講者には「1回目は理解しなくていい」「復習を重ねるごとに、わかる部分がひとつずつ増えていく」と伝えています。1回目で理解しようと頑張りすぎると、脳が疲れて続かなくなるからです。

つまり、最初の3週間がつまらないのは、あなたの才能の問題ではありません。理解が追いつくまでに一定の反復が必要だという、学習の仕組みの問題です。

学校でプログラミングを習った人ほど伸びないのはなぜか

企業研修で意外だったのは、学校でプログラミングを履修したことのある受講者が、もっとも伸び代が小さかったことです。

同じ問題を5回解いてもらうと、1回目は経験者が速く解きます。ところが回を重ねるうちに差が縮まり、5回目にはまったくの初心者に速さで抜かれる場面がありました。

筆者の見立てでは、原因は学校での学び方にあります。一般的な授業は「一度なぞって理解できればよい」というペースで進み、一度やった単元には「習得済み」の印がつきます。そのため、同じ問題を繰り返して手に覚えさせるという経験が圧倒的に足りません。

さらに、経験者には実務を意識した書き方や心構えを助言しても、「できているからいいのでは」と受け流されることがありました。一度わかったつもりになると、やり方を変える動機が生まれにくいのです。初心者のほうが素直に反復するぶん、最後には追い抜いていきます。

学校で習ったのに書けない、という人は、知識が足りないのではなく、反復の量が足りていない可能性が高いと考えてください。

プログラミング学習のつまずきや、教室で見えた伸びる人の共通点を、テックジム代表が毎週メルマガ「グラさん通信」でお届けしています(読者1万人超・登録無料)。

グラさん通信に無料で登録する

最初の3週間を越えるための5つの方法

1. 同じ問題を5回解く前提で進める

1回で理解しようとせず、同じ問題を5回解くつもりで進めます。2回目、3回目で「あ、ここはこういうことか」と腑に落ちる瞬間が来ます。反復の具体的なやり方はプログラミングの効率学習「5回復習」の極意とは?で詳しく解説しています。

2. 1回目は理解しようとしない

わからない部分は「今はわからなくていい」と割り切って、まず動かします。書き換えて実行し、結果がどう変わるかを見る。その繰り返しのうちに、理屈はあとから降りてきます。

3. 早い段階で小さなオリジナルを作る

4週目に「楽しい」が出たきっかけは、自分のアプリを作ったことでした。演習問題を少し改造して、自分の好きな題材に変えるだけでも構いません。「自分で作れた」という体験が、続ける力になります。

4. モチベーションに頼らない

やる気が出るのを待っていると、3週間はなかなか越えられません。毎日決まった時間に、決まった場所で取り組む仕組みを先に作るほうが確実です。この考え方はプログラミング学習でモチベーションが必要という誤解を解くにもまとめています。

5. パソコン操作を鍛えておく

研修では、タイピングが遅くショートカットを覚えていない受講者の日報に、「楽しい」ではなく「辛い」という言葉が並びました。入力が遅いと、同じ時間で試せる回数が減り、手応えを得るまでに時間がかかります。パソコンの使い方に工夫をする人は、学習でも工夫をします。

無料講座を渡り歩いても上達しない理由

3週間の壁を越えられなかった人がよく陥るのが、無料講座やお試し講座を次々に受け続けるパターンです。講座の主催者側から参加履歴を見ると、何年も初心者向け講座に参加している人や、同じ講座を何度も申し込んでいる人が一定数いることがわかります。

無料講座の多くは、お試し体験や本講座の説明で終わるように作られています。入口としては役に立ちますが、何回受けても、同じ入口を何度もくぐっているだけで、反復の量はほとんど増えません。結果として、長い時間をかけているのにスキルが上がらない状態が続きます。

挫折の多さは数字にも表れています。プログラミングスクールの侍エンジニアを運営する会社が2019年に学習経験者298人に行ったインターネット調査では、87.5%が挫折やつまずきを経験したと回答しました。挫折の理由の1位は「気軽に聞ける環境になかった」(40.8%)、2位は「エラーが解決できなかった」(36.3%)でした。スクール事業者による調査なので割り引いて読む必要はありますが、筆者の体感でも、独力で学び続けられる人は1割に満たない印象です。

無料講座を選ぶなら、説明を聞くだけでなく、自分の手で何度もコードを書いて動かせるものを選ぶのがポイントです。選び方はプログラミング無料講座おすすめサイト15選も参考にしてください。

挫折する前に見直したい「プログラミング以前」の基礎

何度挑戦しても3週間を越えられない場合は、プログラミングそのものではなく、その手前に原因があるかもしれません。筆者がテックジムを運営してきてわかったのは、世の中で語られる挫折対策の多くは理想が高すぎて、学習者の現実に追いついていないということです。

筆者が「プログラミング以前の基礎」として見直してほしいと考えているのは、次の4つです。

基礎 つまずきのサイン 見直し方
国語力 問題文の指示が読み取れず、どこを変えればいいかわからない 問題文を区切って、条件と求められていることを書き出す
変数の概念 「x = 1」の「=」を見た途端に混乱する 「右の値を左の箱に入れる」と声に出しながら書く
タイピング速度 書いているうちに何をしていたか見失う 毎日10分のタイピング練習とショートカットの習得
学習方法 1回で理解しようとして先に進めない 5回反復を前提に、まず動かしてから考える

独学でつまずく典型的なパターンはプログラミング独学で挫折する原因と対策で、目標設定の見直し方はプログラミング学習が続かないのは目標が高すぎるからで解説しています。

よくある質問

3週間たってもつまらない場合は向いていないのでしょうか?

すぐに向き不向きを決める必要はありません。筆者の見立てでは、3週間を越えても手応えがない人の多くは、1回で理解しようとして反復の回数が足りていないか、タイピングや問題文の読み取りといった「プログラミング以前」の部分でつまずいています。学習のやり方を変えるだけで、景色が変わることはよくあります。

1日にどれくらいの時間をかければいいですか?

時間の長さより、毎日続けることを優先してください。短時間でも、同じ問題を書いて実行するサイクルを毎日回すほうが、週末にまとめて長時間やるより定着します。大事なのは、3週間のあいだ途切れさせないことです。

独学と講座では、どちらが楽しくなるのが早いですか?

独学でも楽しくなる人はいますが、最初の3週間で「わからない」が積み重なったときに、ひとりで抱え込むとやめてしまいがちです。先に紹介した調査でも、挫折の理由の1位は「気軽に聞ける環境になかった」でした。つまずいたときに質問できる相手がいるかどうかが、3週間を越えられるかどうかを大きく左右します。

まとめ:3週間を越えた人だけが「楽しい」にたどり着く

  • 筆者の企業研修では、日報に「楽しい」が出始めたのは第4週目。最初の3週間は理解できないもどかしさが続く
  • つまらないのは才能の問題ではなく、理解が追いつくまでに反復が必要な学習の仕組みによるもの
  • 学校で習った人は「一度なぞって習得済み」にしがちで、反復が足りず初心者に抜かれることがある
  • 5回反復、1回目は理解しない、早めにオリジナルを作る、仕組みで続ける、パソコン操作を鍛える、の5つで壁を越えやすくなる
  • 無料講座を渡り歩いても反復の量は増えない。自分の手で書く時間を確保することが先

楽しくなる前にやめてしまうのは、本当にもったいないことです。まずは3週間、同じ問題を繰り返すことから始めてみてください。手を動かしながら学べる場を探している方は、テックジムの無料講座も利用できます。

メルマガ「グラさん通信」のご案内

テックジム代表(グラさん)が、AI・Claude Code・プログラミング学習・IT業界の動向を、教室と開発の現場目線で毎週お届けしているメールマガジンです。読者は1万人を超えています。

この記事のような、プログラミングが続く人と続かない人の違いや、教室・企業研修で見えた学び方のコツを、現場の実例とともにお届けしています。

登録は無料で、不要になればいつでも配信を停止できます。

メルマガ「グラさん通信」に無料で登録する

これまでにメルマガから記事にしたものは、「グラさん通信」記事まとめでテーマ別に読めます。

参考情報

対面・無料|東京・永田町で毎週土曜日13時

1回の参加で、プログラミングの構造がわかる

ゼロからはじめるPython入門講座

8年間・累計600回開催/これまで全国で2万人以上が参加

「やはり対面で聞けるのはとても気づきがあり、価値があると思います」

参加者の声

  • 本当に初心者からの講座です。プログラミングに触ったことがなくて大丈夫です
  • 対面だから、その場で聞けます。つまずいた所を持ち帰らずに解決できます
  • 講座は1時間。そのあとも残って学習を続けられ、講師にも質問できます
  • 独学で挫折した方も。糸口が見つかって、講座のあと会員になる方が多くいます

無料で参加する|開催日程を見る

参加費は無料です