プログラミング教育はいつから必修?小学校・中学校・高校の開始年度と、子どもが始める年齢の目安
学校のプログラミング教育は、小学校が2020年度、中学校が2021年度、高校が2022年度の入学生から、新しい学習指導要領のもとで必修になりました。大学入学共通テストでは2025年1月の試験(令和7年度)から「情報」が出題されています。家庭や教室で始める年齢に決まりはなく、小学校低学年ならブロックを並べるビジュアルプログラミング、高学年から中学生なら文字で書くプログラミングが目安です。
この記事では、「プログラミングはいつから学校で始まったのか」と「子どもは何歳から始めればよいか」の2つに、文部科学省などの公式資料をもとに答えます(2026年10月18日確認)。プログラミング教育のメリット・デメリットや、年齢ごとの教材の選び方をくわしく知りたい方は「子どものプログラミング教育のメリット・デメリット|何歳から始める?」もあわせてご覧ください。
プログラミング教育はいつから必修?学校段階ごとの開始時期
文部科学省の「学習指導要領改訂に関するスケジュール」によると、平成29・30年改訂の学習指導要領は、次の年度から実施されています(2026年10月18日確認)。
| 学校段階 | 開始時期 | プログラミングを学ぶ場面 |
|---|---|---|
| 小学校 | 2020年度(令和2年度)から全面実施 | 算数・理科・総合的な学習の時間など、既存の教科の中で |
| 中学校 | 2021年度(令和3年度)から全面実施 | 技術・家庭科(技術分野)の「情報の技術」 |
| 高校 | 2022年度(令和4年度)入学生から年次進行で実施 | 共通必履修科目「情報Ⅰ」 |
| 大学入学共通テスト | 2025年1月実施の令和7年度試験から | 教科「情報」(情報Ⅰ) |
共通テストの「情報」は、大学入試センターが公開している令和7年度本試験の問題に教科として掲載されています。いまの小中学生は、小学校から高校まで、すべての段階でプログラミングに触れるカリキュラムの中にいるということです。
小学校では何を習う?
小学校では「プログラミング」という教科が新しくできたわけではありません。算数や理科などの授業の中で、プログラミングを使う場面が設けられています。文部科学省の「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」では、例として次のような学習が挙げられています。
- 算数(5年):プログラミングで正多角形をかき、正多角形の性質を確かめる
- 理科(6年):電気の性質や働きを利用した道具を、プログラミングで目的に合わせて制御する
- 総合的な学習の時間:プログラミングが社会でどう使われているかを調べる
手引は、子どもがプログラミング言語を覚えたり技能を身につけたりすることそのものを、ねらいにしているわけではないと説明しています。ねらいは、自分の意図した動きを実現するために、どんな手順を組み合わせればよいかを論理的に考える「プログラミング的思考」を育てることです。つまり、学校の授業だけでコードが書けるようになるとは限らないという点は、保護者として知っておくとよいでしょう。
中学校・高校では何を習う?
中学校の学習指導要領では、技術分野の「情報の技術」で、ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングと、計測・制御のプログラミングによって、生活や社会の問題を解決する活動を行うことになっています。センサーで温度を測って機器を動かす、入力に応じて反応が変わるWebページを作る、といった内容です。
高校では「情報Ⅰ」が全員が学ぶ科目になり、プログラミングに加えて、情報デザイン、ネットワーク、データの活用などを学びます。大学入試との関係は「共通テスト「情報I」の落とし穴」で詳しく解説しています。
子どもは何歳から始めればいい?年齢ごとの目安
家庭や習い事で始める年齢に決まりはありません。学校で触れる時期と、子どもが操作できる道具から考えると、次のような目安になります。
| 年齢・学年 | 向いている始め方 | 例 |
|---|---|---|
| 5〜6歳(就学前) | 画面を使わない遊び、絵のブロックを並べるアプリ | 手順カードで動くおもちゃ、ScratchJr |
| 小学1〜3年生 | ブロックを組み合わせるビジュアルプログラミング | Scratch、Viscuit |
| 小学4〜6年生 | ビジュアルプログラミングで作品作り。タイピングを覚えたら文字で書く言語にも挑戦 | Scratchでのゲーム作り、Pythonの入門 |
| 中学生以降 | 文字で書くプログラミング言語 | Python、HTML/CSS、JavaScript |
ScratchJrは、公式サイトで5〜7歳向けと案内されている無料アプリです(ScratchJr公式サイト、2026年10月18日確認)。読み書きがまだ十分でなくても、絵のブロックをつなげてキャラクターを動かせます。
文字で書くプログラミングに進むかどうかの分かれ目は、年齢よりもキーボードで文字を打てるかどうかです。ローマ字入力が身についていないうちに文字の言語に進むと、考える前に入力でつまずきます。タイピング練習を並行して始めておくと、移行がスムーズです。
始めどきのサイン
年齢の目安よりも当てになるのが、子ども自身の興味です。次のような様子が見えたら、始めるきっかけになります。
- ゲームやアプリを見て「これ、どうやって作っているの?」と聞いてくる
- マインクラフトの建築や、お絵かき・動画編集など、デジタルで何かを作るのが好き
- 学校のプログラミングの授業が楽しかったと話す、友達の作品を見て「自分も作りたい」と言う
逆に、親が先回りして教室を決めても、子どもが興味を持っていなければ続きません。まずは無料の教材を一緒に触ってみて、反応を見るのが失敗の少ない順番です。無料で使える教材は「子どものプログラミングを無料で学ぶ方法」にまとめています。周りの子と比べて焦る必要がないことは「プログラミング学習で他人と比べない方法」でも書いています。
始めるのが遅いと不利になる?
小学生のうちに始めていなくても、取り返しがつかないということはありません。変数や関数のような抽象的な考え方は、ある程度年齢が上がってからのほうが理解しやすい面もあります。中学生・高校生から始める場合は、「作りたいもの」を先に決めると学習の筋道が立ちやすくなります。高校生の独学の進め方は「高校生のプログラミング独学の始め方」、全体の学習の順番は「プログラミングの始め方」や「プログラミング初心者学習ロードマップ」が参考になります。
大人は何歳まで?プログラミングに年齢の上限はある?
「プログラミング 年齢」で調べる人の中には、大人になってから始めても間に合うのかを知りたい人も多いはずです。プログラミングを学ぶこと自体に年齢の制限はありません。仕事として就職・転職を目指す場合は、求人ごとに求める経験やスキルが違うため、年齢だけで一律には言えません。社会人から始める方法は「社会人からプログラミングを始めるのは遅い?」、50代・60代からの学び方は「シニアのプログラミング学習法」で解説しています。短い時間でも続けるコツは「プログラミング学習は15分刻みが最強」をご覧ください。
家庭でできる最初の一歩
- パソコンかタブレットの基本操作に慣れる:マウス操作、ファイルの保存、キーボード入力
- 無料のビジュアルプログラミングを親子で触る:低学年ならScratchJrやViscuit、中学年以上ならScratch
- 作ったものを見せてもらう:完成度より「何を工夫したか」を聞くと、次の意欲につながる
- もっとやりたがったら教室を検討する:体験教室で、子どもが質問できる雰囲気かを確かめる
教室選びは「プログラミング教室の選び方完全ガイド」が参考になります。
テックジムは、自分のペースで教材を進め、分からないところをトレーナーに質問できる対面・通学型のプログラミング教室です。東京本校(永田町)では、無料Python講座と、中学生以上が参加できる無料のClaude Code講座を毎週開いています。東京本校では、情報科目(情報Ⅰ)の受験対策指導も用意しています。
よくある質問
Q. 小学校のプログラミング教育はいつから始まりましたか?
2020年度(令和2年度)から、新しい小学校学習指導要領の全面実施とともに必修になりました。中学校は2021年度、高校は2022年度の入学生から実施されています。
Q. 小学校の授業でプログラミング言語を覚えるのですか?
言語を覚えること自体はねらいではありません。文部科学省の手引では、算数で正多角形をかく、理科で電気を利用した道具を制御するなど、既存の教科の中でプログラミングを使い、手順を論理的に考える力を育てることがねらいとされています。
Q. 子どものプログラミングは何歳から始めるのがよいですか?
決まりはありません。5〜7歳向けのScratchJrのような絵のブロックを使うアプリなら就学前から触れられます。文字で書く言語は、キーボード入力に慣れる小学校高学年から中学生が目安です。
Q. 中学生から始めても遅くありませんか?
遅くありません。中学校では技術分野でプログラミングを学び、高校では情報Ⅰが必修です。作りたいものを決めて取り組めば、文字で書く言語から始めても十分に追いつけます。
Q. 共通テストの「情報」はいつから始まりましたか?
2025年1月に実施された令和7年度大学入学共通テストから、教科「情報」が出題されています。
テックジム代表のメルマガから
このテーマに関連して、テックジム代表がメルマガ「グラさん通信」で書いた内容をもとにした記事です。







