Godotとは?Unityとの違いと使い方を初心者向けに解説
ゲームエンジンを調べていると、UnityやUnreal Engineと並んでGodotという名前が出てきます。無料で使えると聞いて気になっている方も多いはずです。
この記事では、Godotがどういうものかと、Unityとの違いを公式ドキュメントに沿って解説します。
Godotとは
公式ドキュメントの定義は次のとおりです。
Godotは、あらゆる種類のプロジェクトを支えるよう設計された、汎用の2Dおよび3Dゲームエンジンである
公式によれば、Godotで作ったゲームやアプリケーションはデスクトップ、モバイル、そしてWeb上に公開できます。
家庭用ゲーム機向けについては、公式に注釈があります。作ることは可能だが、高い技術力を持つか、移植してくれる開発者が必要とされています。この点はUnityと事情が異なります。
どこで生まれたのか
公式ドキュメントには経緯も記されています。Godotは当初アルゼンチンのゲームスタジオで社内開発され、開発は2001年に始まりました。そして2014年にオープンソースとして公開されて以降、書き直しと大幅な改善が重ねられています。
新しく登場したエンジンに見えますが、実際には20年以上の歴史があります。
公式が実例として挙げているのは、Cassette Beasts、PVKK、Usagi Shimaといったゲームです。またゲーム以外にも、オープンソースのドット絵作成ソフトであるPixeloramaや、RPG in a Boxという制作ツールがGodotで動いていると記されています。
Godotに含まれるもの
公式によれば、Godotには最もよくある要求に応えるための道具を統合した、本格的なゲームエディタが付属します。含まれるものは次のとおりです。
- コードエディタ
- アニメーションエディタ
- タイルマップエディタ
- シェーダーエディタ
- デバッガ
- プロファイラ
外部のソフトと組み合わせることもできます。公式は、Blenderで作った3Dシーンの取り込みを公式に対応していること、GDScriptとC#向けにVisual Studio CodeとEmacsのプラグインを保守していること、WindowsではC#向けにVisual Studioに対応していることを挙げています。
使う言語
ここがUnityとの最大の違いです。公式が挙げる主要なスクリプト言語は2つあります。
| 言語 | 公式の説明 |
|---|---|
| GDScript | Godot固有で密接に統合された、軽量な構文を持つ言語 |
| C# | ゲーム業界で広く使われている言語 |
さらに公式によれば、GDExtensionという技術を使うと、エンジンを再コンパイルすることなく、C++や他の言語でゲームの処理や高性能が必要な処理を書けます。外部のライブラリや開発キットをエンジンに組み込む用途にも使えるとされています。
そして公式は、完全に無料でオープンソースであるため、エンジン自体にモジュールや機能を直接追加することもできると述べています。
Unityとの違い
| Godot | Unity | |
|---|---|---|
| 主な言語 | GDScriptまたはC# | C# |
| ライセンス | 完全に無料のオープンソース | 収益規模により条件が変わる |
| 家庭用ゲーム機 | 高い技術力または移植者が必要 | 対応の仕組みがある |
| 日本語の情報量 | 少ない | 多い |
| 学習教材 | 公式ドキュメントが中心 | 公式と外部の教材が豊富 |
Unityの料金条件についてはUnityは無料で使える?料金プランの条件で詳しく解説しています。
初学者にとっての実質的な差
情報量の差は、学習段階では想像以上に効いてきます。つまずいたとき、日本語で同じ症状の解説が見つかるかどうかで、進む速さが変わります。
この点では、現時点でUnityのほうが有利です。特に独学の場合、この差は無視できません。
一方、ライセンスが完全に無料である点、エンジン自体に手を入れられる点は、Godotの明確な利点です。
始める前に必要なこと
公式ドキュメントには、率直な記述があります。
Godotは機能が詰め込まれたゲームエンジンである。数千の機能があり、学ぶべきことは多い。使いこなすには、しっかりしたプログラミングの基礎が必要である
さらに公式は「エンジンを使いやすくする努力はしているが、まずプログラマーのように考えられることから大きな恩恵を受ける」と述べています。
そして技術的な前提も明記されています。Godotはオブジェクト指向プログラミングの考え方に依拠しており、クラスやオブジェクトといった概念に慣れていると効率よくコードが書けます。
「簡単そうだから」という理由だけで選ぶのは勧められません。プログラミングの基礎は、どちらのエンジンを選んでも必要になります。
環境構築とインストール
Godotは公式サイトからダウンロードして使います。オープンソースであり、無料で入手できます。
プログラミングがまったく初めての場合、公式は入門用の学習資料も案内しています。GDQuestが提供するLearn GDScript From Zeroという、完全な初心者がGDScriptでプログラミングを学ぶための無料かつオープンソースの対話型チュートリアルで、デスクトップアプリケーションとしてもブラウザ上でも利用できると記されています。
どちらを選ぶか
- 独学で、つまずいたときに日本語で調べたい:Unity
- ライセンスの条件を気にせず使いたい:Godot
- エンジン自体に手を入れたい:Godot
- 家庭用ゲーム機向けを視野に入れている:Unity
- 仕事につなげたい:Unity(求人の数で差がある)
なお、どちらを選んでもプログラミングの基礎は共通です。エンジンの選定に時間をかけすぎないでください。迷ったら情報量の多いほうから始め、必要になったら移るのが現実的です。
Unityの始め方はUnityのインストール方法と環境構築で解説しています。
まとめ
- Godotは汎用の2Dおよび3Dゲームエンジン
- 開発は2001年開始、2014年にオープンソース化された
- 言語はGDScriptとC#。GDExtensionでC++なども使える
- エディタ、デバッガ、プロファイラなどが同梱されている
- 家庭用ゲーム機向けは追加の技術力が必要
- 公式もプログラミングの基礎が前提だと明記している




