ゲーム開発のやり方|個人で始める手順と勉強方法

ゲームを作ってみたい。そう思って調べ始めると、エンジンの比較、言語の選択、素材の用意と、決めることの多さに圧倒されます。

この記事では、個人でゲーム開発を始めるための手順と勉強方法を、順序立てて整理します。

最初に決めるのは1つだけ

多くの方が、エンジン選びと言語選びと題材選びを同時に考えて動けなくなります。

最初に決めるべきは「何を作るか」だけです。それも、できるだけ小さく決めてください。

エンジンも言語も、作るものが決まれば自動的に絞られます。順序が逆になると、比較記事を読み続けるだけで時間が過ぎます。

手順1:作るものを決める

初めての1本を選ぶ基準は3つです。

  • 画面が1つで完結する
  • ルールを1行で説明できる
  • 自分が終わりまで作りきれると思える

具体的には、落ちてくるものを避ける、的を狙って当てる、決められた時間で数を集める、といった規模です。

避けるべきは、対戦機能、保存機能、大量のステージを含むものです。これらは技術的な難度が上がるだけでなく、作業量が膨らんで完成前に力尽きます。

「作りたいもの」と「最初に作るもの」は分けて考えてください。本命は、1本目を完成させてから着手します。

手順2:エンジンを選ぶ

個人で始める場合の選択肢は主に3つです。

エンジン 言語 向いている場面
Unity C# 2Dも3Dも。情報量が多く独学しやすい
Unreal Engine C++・Blueprint 高品質な3D表現。コードを書かずに試せる
Godot GDScript・C# 完全に無料のオープンソース

迷ったらUnityです。理由は性能ではなく情報量です。独学では、つまずいたときに日本語で同じ症状の解説が見つかるかどうかが、進む速さを決めます。

それぞれの詳細はUnityとは?、Unreal Engineとは?、Godotとは?で解説しています。

なお、Pythonでゲームを作る方法もあります。すでにPythonを学んでいるなら、Pythonでゲーム開発から始めるのも現実的です。

手順3:環境を作る

必要なものは次の3つだけです。

  • パソコン(3Dを扱うならある程度の性能が必要)
  • ゲームエンジン(学習段階では無料で使える)
  • コードを書くエディタ(エンジンに付属するもので十分)

Unityの場合、Unity Hubとエディタの2段構えで導入します。手順はUnityのインストール方法と環境構築にまとめています。

ここで時間をかけすぎないでください。環境構築は目的ではありません。動く状態になったら、すぐ次へ進みます。

手順4:公式のチュートリアルを1つ終える

独学で最も重要な一歩です。

Unityの場合、公式ドキュメントによれば、Unity HubをインストールしたあとLearnタブからチュートリアルにアクセスできます。Godotの公式ドキュメントも、プログラミングが初めての方向けの対話型の学習資料を案内しています。

外部の解説記事から始めると、バージョンの違いで手順が合わず、原因が分からないまま止まりがちです。公式の教材は、その食い違いが起きにくくなっています。

ここでの目的は理解することではありません。「最後まで通す」ことです。分からない部分があっても、一度は完走してください。

手順5:言語の基礎を固める

チュートリアルを終えると、自分で書き換えたくなります。ここで言語の知識が必要になります。

Unityの場合はC#です。覚える順番は次のとおりです。

  1. 変数と型
  2. 条件分岐と繰り返し
  3. 関数(メソッド)
  4. クラスとオブジェクト
  5. 配列とリスト

C#の基本文法はC#の使い方|基本文法とサンプルコード、学習全体の見通しはC#入門ガイドで解説しています。

順番が重要です。言語を完璧にしてからゲームを作ろうとすると、いつまでも始められません。逆に、言語をまったく知らないままだと、書き換えができずチュートリアルの再生を繰り返すだけになります。

チュートリアルを1つ終えたあとに基礎を学ぶ、という順序が最も効率的です。

手順6:小さく作って完成させる

手順1で決めたものを作ります。ここでの原則は1つです。

完成させることを、良いものを作ることより優先してください。

粗くても、動いて、始まって、終わるものを1本作る。この経験の有無が、その後の伸びを大きく分けます。

途中で「もっとこうしたい」が出てきても、メモに書いて次回に回します。1本目に詰め込むと完成しません。

独学でつまずきやすい点

エンジンの比較で止まる

どれを選んでも、基礎の部分は共通です。座標と回転、当たり判定、状態の管理といった考え方は持ち運べます。比較に使う時間があるなら、片方で1本作るほうが得るものは大きくなります。

素材が用意できない

絵や音が作れないことを理由に止まる方がいます。学習段階では、四角と丸で十分です。見た目は後から差し替えられます。

エラーで進めなくなる

エラーメッセージを読まずに検索に走るのが、最も遠回りです。まずメッセージの1行目を読んでください。Unityの場合、公式マニュアルによればコンソールウィンドウにエラー、警告、その他のメッセージが表示されます。読み方はUnityでよくあるエラーと対処法で解説しています。

一人で続かない

独学で最も多い脱落理由です。作ったものを誰かに見せる、進捗を記録する、期限を決めるなど、外から締め切りを作る工夫が有効です。

AIツールをどう使うか

近年は、企画、画像、音楽、コードの各段階で生成AIを使う選択肢があります。素材が用意できないという課題に対しては、特に有効です。

ただし基礎を飛ばす道具としては勧められません。出力されたコードが正しいかを判断できなければ、エラーが出たときに手詰まりになります。

用途別のツールはゲーム開発に使える生成AIツール10選で解説しています。

ゲーム開発にまつわる話題

ゲーム開発の成功例や失敗例から学べる記事です。

まとめ

  • 最初に決めるのは「何を作るか」だけ。できるだけ小さく
  • 迷ったらUnity。理由は情報量
  • 環境構築に時間をかけない
  • 公式のチュートリアルを1つ完走する
  • そのあとで言語の基礎を固める
  • 粗くてもいいので1本完成させる

ゲーム制作と開発という言葉の使い分けについてはゲーム制作とゲーム開発の違いで整理しています。

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