ロボット実装モデル構築推進タスクフォースってなんぞね?  前編

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11月12日に、以下のような発表が行われた。

https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101234.html

 

経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、施設管理、小売・飲食、食品の各分野におけるロボットの社会実装に向けて、ロボットユーザーが主導し抽出する施設環境等の共通課題の解決のため、同ユーザーとシステムインテグレーター等が協力して取り組む「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」を立ち上げました。

ふーん、また、お国が主導する上手くいかない民間巻き込んだ、ロボット業界巻き込んだ何かを始めましたか。ちょっとどんなものか覗いてみましょう。はいはい。

 


このタスクフォースなんのために始めたの?

こんな記載がありました。

当省は、ロボットの社会実装を加速し、ひいては、課題先進国である我が国のロボットによる社会変革を推進することを目的に、2019年5月から、内閣府、厚生労働省、文部科学省と合同で「ロボットによる社会変革推進会議」を開催し、分野横断的な施策の検討を進め、7月に「ロボットによる社会変革推進計画」として取りまとめました。同計画には、①ロボットの社会実装に向けて、ロボットメーカーのみならずユーザーやシステムインテグレーターも巻き込んだエコシステムの構築、②産学が連携し、高専や工業高校における教員や学生に対する人材育成、③中長期的課題に対応するため、産学が連携して実施する基礎・応用研究に関する体制構築などが盛り込まれています。

ふーん、また、国が寄ってかかって、ロボット業界に・・・。国家的自慰行為を省庁だけでなく、ロボット業界にも手伝わせるということでしょうか。しかし、2020年に向けて、がんばるぞ、おう!って、各省庁とも言っていたのは、どこに行ったのでしょうか・

で、何をするのですか?ロボットで。

上記①を具体化する施策として、人手不足等が深刻化している、施設管理、小売・飲食、食品の3分野について、ロボットのリーディングユーザーを核に、システムインテグレーター等が集うタスクフォース(TF)を立ち上げました。同TFの下、各分野におけるロボット実装モデルの創出を目指します。

なるほどね、
・施設管理
・小売・飲食
・食品
に分けて、問題を解決しようって話ですね。

で、どんなメンバーでやりますの?


【ユーザー】
イオン株式会社
がんこフードサービス株式会社
キユーピー株式会社
株式会社スシローグローバルホールディングス
トヨタ自動車株式会社
パナソニック株式会社
株式会社パルコ
東日本旅客鉄道株式会社
株式会社ファミリーマート
株式会社本田技術研究所
三菱地所株式会社
森トラスト株式会社
ロイヤルホールディングス株式会社
株式会社ローソン

【システムインテグレーター等】
学校法人青山学院
株式会社 FA プロダクツ
株式会社 QBIT Robotics
ソフトバンク株式会社
TechMagic 株式会社
学校法人東海大学
株式会社東陽機械製作所
日本ユニシス株式会社

とのこと。
ユーザー側は、3つに分けれそうですね。

施設管理チーム

トヨタ自動車株式会社
パナソニック株式会社
東日本旅客鉄道株式会社
株式会社本田技術研究所
三菱地所株式会社
森トラスト株式会社

小売・飲食チーム

イオン株式会社
がんこフードサービス株式会社
株式会社スシローグローバルホールディングス
株式会社パルコ
株式会社ファミリーマート
ロイヤルホールディングス株式会社
株式会社ローソン


食品チーム

キユーピー株式会社


もしかしたら、小売・飲食のうち、外食企業が、食品かもしれないですが、ざっくりこんな感じじゃないでしょうか。

さて、この件、どんな議論の流れで始まったのでしょうか?

きっかけは、ロボットによる社会変革推進会議という会議のようです。

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/001.html

趣旨にこんなことが書かれています。

なるほど、民間、大学、各省庁単位では、どうにもならんから、関係省庁として、内閣府 文部科学省 厚生労働省 経済産業省が勢ぞろい。大企業のユーザーサイドから、ロボット関連企業から全集合させてなんとかさせようというものですね。まさに、大政翼賛会!!
いいぞ、糞PoC問題は、大企業→ロボットメーカーだけでは、ただの下請けいじめみたいなPoCしか生まれてこないので、みんなでちゃんと勝ちパタンを国の仕切りでやろうというのはいいことじゃないか!


経産省がまとめる環境分析資料をチェック!

経済産業省、略して、経産省。Ministry of Economy, Trade and Industry、略称: METIともいいます。METIの発音は、【メティ~】と少し伸ばすのが、霞が関風だそうです。
そんなメティ~が、このような資料を発表しています。

「ロボットを取り巻く環境変化等について」

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/pdf/001_03_00.pdf

こういう資料は非常に便利です。まじめにデータを収集されているので、何か企画をしたり、プレゼンするときの元ネタに使えます。
また、この手の資料は、よく「霞が関文学」とか「霞が関パワポ」と呼ばれる独特のトーンで書かれています。官僚になると、このような資料を作るためだけに、ひたすら訓練をするそうです。

このような霞が関資料の使い方で重要なのは、定量的データだけ見ることです。彼らは、その霞が関文学スキルで、国民を惑わせることが得意です。黒も白と言い切ります。なので、定性的な部分は、「ふーん」と見るのが正しい。

さて、覗いていきましょう。


世界の産ロボの販売台数の時系列データと産業別のデータですね。


国別データです。中国すごいぞ。という話。


一件、客観的に見えますが、かなりバイアスかかってそうなリスト。
このような会社以外にもきっといろんな企業があるはずなので、そういう意識で読みましょう。
これ以降の資料はまぁ適当に見てください。
そんないいデータはなかったです。

既定路線の落ちに向かってただ淡々と進むこれが国家

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/robot_shakaihenkaku/001.html

ここにある、
・今後の進め方
・議事要旨

とかぜひ見てください。
民間委員も交えて、外部有識者も招聘して、官僚の仕切りで、会議が進んで行くのですが、合議の基に、官僚が決めた落ちに進んで行くわけです。素晴らしいスキルセットです。きっちり、予定調和にするという。

残念ながら、全六回の会議の中、民側の資料はすべて非公開。
各会の議事要旨だけが、発言者非特定ではありますが、公開されています。

その中から面白いものを副音声的に突っ込みを入れながらご紹介していきます。

第一回より

・産業用ロボットは、日本企業が世界に誇れるものであるが、導入の速度が世界に比べて
遅れてきている。

→その通りですよね。産業用ロボットを作るほうはまだ誇れてはいますが、それ以外はまったく負けていると考えるべきですよね。産ロボもサービスロボもまぜこぜにして議論するからこういう中途半端な議論になるんでしょうけどね。

・日本の製造業はメカニックといったハードには強いが、ITが加わると海外に負けるとい
うパターンが多い。ロボットについては、今はまだハードで海外に勝てているという認
識かもしれないが、付加価値をつけていかなければいずれ負ける。今が重要な時期。ど
のような応用開発をやっていくべきか、知恵を合わせて検討していく必要がある。

→ハードはまだいけてるはもう時代錯誤の考えでしょ。パソコンとかスマホとか半導体などのハードも負けているやん。電気自動車も。

・企業や大学単体では取り組むことが困難な課題もある。例えば、「ヒト」のデータにつ
いては、中国やGAFAが先行して進めているが、ロボットが扱う「モノ」のデータについ
ては今からでも複数の企業や大学が一体となって進めていく価値があるものである。

→残念ながら、馬鹿が一名か複数名委員で参加されておられますね・・・。GAFAが持っているのが、人のデータだけと錯誤されているなら、いますぐ委員辞職を何卒、日本の未来のために・・・。どんなけの画像認識技術を彼らが持ってます?ほかにも人ではない技術は山盛りです。トヨタが全電機メーカーを買収しても、まったく戦えないくらいの差が開いていることを気づいてないのでしょうか・・・。こういう思想が先の大戦を招くのでしょうね。

第二回より

・各社の得意分野を生かし、オープンイノベーションのもと、手を取り合うことが大事。その際、共通の課題解決に向けたタイムラインを設定し、様々な企業が参加するような検討体制を構築できるとよい。

→オーシャンイノベーションなんて、弱弱連合か、大企業のベンチャーいじめのどっちかが実態じゃないですか・・・。強い会社はそんなことしないし。即買収だけ。やりたいと決めたら即レイプ。これが強者。

・サービスロボットの本格導入については、関係者全てが共通理解することが必要。ユーザーやインフラ側を含めたエコシステムの創出が不可欠。

→サービスロボットという途方もなく概念を広い言葉で言われても、はぁ。としか感想がない。以上

・ロボットを外食産業向けに特化して開発する必要はない。特別仕様のロボットとすることで、余計にコストがかかり、価格が上がり売れなくなる。ロボットの果たす機能に着目することが重要で、例えば、医療や介護など無菌作業の現場などをターゲットに開発したものを、他の分野で転用するという考え方が必要である。

→こちらの発言者は大丈夫でしょうか?業務用厨房機器も否定されるのでしょうか?まぁ、バランスは重要でしょうけど。

・従来の工業におけるイノベーションは、ハードウェアが中心だった。そこでは
財力、体力が必要で、大企業でなければ対応できなかった。これが、デジタル
トランスフォーメーションとなると、スキルを持った二、三人ぐらいが、いわ
ばガレージでできるようになるため、学やスタートアップとの連携が生かせ
る領域になってくる。ここがデジタルトランスフォーメーションの本質。従来
やっていた摺合せの部分が必要ない技術が台頭してきたことに対し、如何に
対応していくかといった視点が大切であり、企業側も考えを大きく変えてい
く必要。

→お、良いこという人もいるじゃない。しかし、もっとはっきり言ってほしいぞ。「日本を腐らせているのは、大企業のせいでしょ?」と。大企業が人・物・金をすべて抱え込んで流動性を下げているから、こうなっちゃってるわけでさ、ニッポンは。


第三回より

・AIの学会でも、中国が急伸しており、危機感を抱いている。以前は、論文の
件数ベースで見て、米国、日本、ドイツが上位を占めていたものの、最近は中
国が上位に食い込み、今や日本は7位。英国、スイスも上位に位置するように
なってきている。今後、ロボットの分野では、AIがポイントになると思って
いる。ディープラーニングについては、ビジョンの分野でしか使えないと思われがちだが、国際学会の場では、ベストアワードの候補に残ったものは、力覚
や触覚といった物理的な分野であり、こういった分野が世界の最先端を進ん
でいる。最終的にはスタンフォードが Best Paper Award。

→良いコメントじゃないすか。

・自動車業界や電気業界といったユーザーは、ロボットのことをよく理解して おり、現場に導入すべきロボットの仕様書を書くことができるが、食品業界等 はロボットメーカーに希望を伝えるレベルであり、仕様書ではなく希望書に 留まっている。もう少しユーザーサイドを組織化する必要。

→ようは、食品産業は程度が低いのが原因で、自分たちの欲しいものも上手く伝えられないとw たぶん、間違いないでしょう。そう思います。

・小学校でプログラミング教育が必修化された。ロボットのリテラシーの面か
らも、学校から産業界への接続といった視点が必要で、小中学校についても、
学校から産業界へといった観点に立った施策が必要。

→逆にいままでプログラミングを文部科学省が軽視していたから、こんなけ米中に負けてしまったとも。文部科学省全員にまずはプログラミング教育したいわ。